階段にアクセントクロスを取り入れることで、おしゃれに見せることができます。しかし、階段や住宅との相性を考えずに導入すると、かえって居心地が悪くなることもあります。
本記事では階段にアクセントクロスを取り入れるメリットとは何か解説します。また、アクセントクロスを取り入れて失敗する事例とその対策もまとめました。
本記事を読むことで、アクセントクロスを取り入れる際に失敗せずに済みます。階段の壁紙を貼り替えてリニューアルしようと考えている方はぜひお読みください。
アクセントクロスとは?
写真:アクセントクロスにおすすめの壁紙から選ぼう
ネット出典:壁紙屋本舗
アクセントクロスとは住宅のクロス(壁紙)の一部を異なる色や柄にすることです。異なる色や柄にすることで、強調する(アクセントを付ける)ことが目的です。アクセントクロスはリビングはもちろんのこと、階段やトイレ、洗面所などにも取り入れることができます。
アクセントクロスを取り入れることで、住宅の印象を大きく変えることが可能です。一部分だけ貼り替えれば良いため、手間がかからないのが特徴です。
階段にアクセントクロスを取り入れるメリット
写真:ゴージャス&エレガント 吹き抜け階段のアクセントクロス事例
ネット出典:有馬屋
階段にアクセントクロスを取り入れるメリットを紹介します。メリットは次の4つです。
- 階段の印象を変えられる
- 貼り替えが簡単
- 設置費用が安い
- デザイン・色によっては空間を広く見せられる
階段のイメージを変える方法は他にも色々ありますが、その中でもアクセントクロスはこのようなメリットを持っています。
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
階段の印象を変えられる
アクセントクロスはその名の通り空間にアクセントを加えることができます。
階段はそのままだとどうしても単調な印象になりがちです。何か物を置いてイメージを変えたくても、狭くて置く場所がない場合も多いです。階段は毎日使うものですので、単調だとテンションが上がらなくなってしまいます。
そこで、アクセントクロスで階段に別の色やデザインを加えてみましょう。すると、階段の印象を大きく変えられ、新鮮な気持ちで毎日昇り降りできます。
貼り替えが簡単
アクセントクロスは貼り替えが簡単なのもメリットです。アクセントクロスにはシールタイプとペイントタイプがありますが、シールタイプは特に手軽でおすすめできます。
ペイントタイプは壁紙の上からペンキを塗って色を変えるタイプです。好きな模様を描くなど個性を出せる一方、綺麗に仕上げるのは大変で初心者向きではないと言えます。
シールタイプは上から貼るだけなので、失敗が少ないです。また、失敗しても剥がしてやり直すことができます。シールタイプなら業者に頼まなくても自分で貼ることが可能です。
階段の印象を変える方法は他にも色々あります。手すりを変更したり、段板(足を乗せる部分)を塗り替えたり、インテリア製品を購入して配置したり、など。その中でもアクセントクロスは購入して貼れば良いだけなので手軽ですし、やり直しも効きます。
設置費用が安い
アクセントクロスは設置費用が安いのもメリットです。クロスには高級なものもありますが、1㎡あたり1,000円程度の安い製品もあります。設置範囲がそこまで広くないなら、費用はそこまで多くかかりません。
アクセントクロスの貼り付けは自分で行うことができますが、貼り付けを業者に依頼したとしても、そこまで多くの費用がかかるわけではないです。くらしのマーケットの「アクセントクロス貼り付け」の相場は次のとおりです。
- 横幅 ~360cm(6畳):10,000円〜15,000円
- 横幅 361~450cm(8畳):12,500円〜17,500円
- 横幅 451~540cm(10畳):15,000円〜20,000円
- 横幅 541~630cm(12畳):17,500円〜22,500円
参考:剥がせる壁紙・アクセントクロス張付けを料金と口コミで比較!おすすめ事業者ランキング – くらしのマーケット
デザイン・色によっては空間を広く見せられる
アクセントクロスのデザイン・色によっては、空間を広く見せることができます。壁に柄が付いたりカラーが加わったりすると、立体感が感じられるようになります。また、縦方向の縞模様が付いたストライプ柄の場合、縦に広く見えます。
階段がそこまで広くない場合も、壁紙を工夫するだけで開放感を高めることが可能です。ただし、デザイン・色によっては逆に狭く見えてしまうこともあり注意が必要です。
階段にアクセントクロスを取り入れて後悔する失敗例と対策
写真:アクセントクロスで仕上げた階段
ネット出典:イエナカ手帖
アクセントクロスを取り入れたものの「こんなはずじゃなかった」と感じてしまう方もいます。失敗してもすぐ剥がしてやり直せるのがアクセントクロスのメリットですが、少なからず手間はかかるので、あまり失敗したくないところです。
アクセントクロスのよくある失敗例として次の3つが挙げられます。
- イメージと異なる
- アクセントクロスに飽きてしまう
- 狭く感じてしまう
これら3つの失敗例とその対策について詳しく解説していきます。
イメージと異なる
階段にアクセントクロスを貼ってみたものの、思っていたのと違うという場合もあります。ネットショップなどに掲載されているクロスの写真を見るだけでは、貼った後の階段全体の雰囲気をイメージすることが難しいためです。
また、同じ色でも光の当たり方によって印象は変わってきます。サンプル画像を見たときと実際に階段に貼ったときとで、色が違って見える場合もあります。
また、アクセントクロスのサンプル画像が小さくて、製品を実際に見たときと差が出てしまうこともあります。色は面積が小さいほど濃く見える傾向があるためです。そのため、サンプル画像はできるだけ大きめのものを確認しましょう。
対策:実際の施工事例を確認する
メーカーの施工事例のページやInstagramなどのSNSを見て、アクセントクロスを貼った後の実際の階段の様子を確認することが大切です。実際に貼ったときの雰囲気を確認することで、イメージとのギャップを減らせます。
できれば購入予定のクロスと同じものを貼った事例、もしくは模様や色が近い製品を貼った事例を確認したいです。本記事でもInstagramに掲載された、実際にアクセントクロスが貼られた写真を後ほど紹介していきます。
アクセントクロスに飽きてしまう
壁紙を変更したときは満足感を感じても、しばらくして飽きてしまう場合もあります。どんなに綺麗なものでも、1日に何度も視界に入ると飽きてしまうものです。
また、あまり特徴的な柄を選択すると、印象に強く残りすぎてしまい、それが飽きに繋がってしまいます。個性的な柄のアクセントクロスは階段よりも、パントリーなど何回も出入りすることが少ない場所に配置するのが良いです。
対策:リビングから見える位置に設置しない
アクセントクロスが1日に何度も視界に入ると飽きやすくなってしまうので、リビングから見える位置に設置しないことが大切です。
階段が玄関ホールに設置されている場合、昇り降りするときしかアクセントクロスが視界に入らないので、飽きることは少ないです。
しかし、階段がリビングの中にあり、かつリビングでくつろぐ場所から階段が見える場合は注意が必要です。この場合、アクセントクロスは階段の折れ曲がった箇所の先に設置するなどして、リビングから見えないようにすると良いです。これなら飽きにくくなります。
狭く感じてしまう
アクセントクロスには空間を広く見せられるメリットもあります。しかし、アクセントクロスの色によっては、むしろ階段が狭く感じてしまう場合があります。具体的には黒や青などの寒色系の色を取り入れると、狭く感じることが多いです。
階段は毎日使う場所ですので、そこで窮屈さを感じるとストレスが増してしまいます。
対策:膨張色と収縮色について理解する
アクセントクロスの色を決める前に理解しておきたいのが、膨張色と収縮色の違いです。色は目の錯覚によって、空間を広く見せたり狭く見せたりする場合があります。
膨張色は空間を広く見せる効果がある色で、白や赤、黄色などの暖色系が該当します。収縮色は空間を狭く見せる効果があり、黒や青、紫などの寒色系が該当します。
階段を広く見せたいなら、暖色系の色を取り入れることをおすすめします。逆に、引き締まっているような雰囲気を出したいのであれば、寒色系を取り入れるのも手です。
階段にアクセントクロスを取り入れた事例
最後に、階段にアクセントクロスを取り入れた事例をご紹介します。一般の方が実際にアクセントクロスを貼り付けた事例を見ることで、どのように階段の印象が変わるのかイメージできるようになります。
今回はInstagramから次の3つの事例をまとめました。
- 事例1.華やかな花柄のアクセントクロス
- 事例2.落ち着いた印象の淡色のアクセントクロス
- 事例3.階段奥に貼られた可愛らしいアクセントクロス
事例1.華やかな花柄のアクセントクロス
こちらは華やかな花柄のアクセントクロスを取り入れた例です。華やかながらも落ち着いた雰囲気があります。大きな面積に貼っているので存在感もあります。このように階段の壁紙に変化を加えることで、昇っているときに景色が変わるのを楽しむことができます。
事例2.落ち着いた印象の淡色のアクセントクロス
こちらは落ち着いた印象を受けるアクセントクロスとなっています。階段に大きな窓が付けられており、窓から入る光がちょうどアクセントクロスを照らして心地よい雰囲気になっています。淡色の壁紙ですが、窓からの光と電球によって暗くなりすぎないのが良いです。
事例3.階段奥に貼られた可愛らしいアクセントクロス
こちらは階段奥にアクセントクロスが貼られています。同じ白のためそこまで主張する感じがありません。また、素朴で可愛らしい模様も魅力的です。階段の壁にさりげない模様を加えるだけでも単調さがなくなり、見ていて飽きないものになります。
まとめ
本記事では階段にアクセントクロスを取り入れることについて解説しました。アクセントクロスのメリットや失敗例、その対策法などがお分かりいただけたかと思います。
アクセントクロスを取り入れることで、単調な階段の壁紙にも変化を加えることができます。階段の壁紙は毎日見るものなので、見ていて飽きないものにすることは大切です。
アクセントクロスは手軽にイメージチェンジを行えるのもメリットです。一部の壁紙を貼り替えるだけなので、費用もそこまでかかりません。ただし、貼った結果却って居心地が悪くなったり、階段が狭く感じてしまったりする場合もあります。
アクセントクロスを取り入れて満足するためのポイントは、貼り付けた後の階段の様子をしっかりイメージすることです。そのためには、サンプル画像を見るだけでなく、実際にアクセントクロスを取り入れた階段の写真を見ることが重要です。