雨から車を守るために敷地にカーポートを設置したい、という方も多いのではないでしょうか。カーポートはガレージと比べて安く設置できるため、第一候補として考える方が多いかと思います。しかし、人によってはカーポートが合わない場合もあるので注意が必要です。
本記事ではカーポートのメリット・デメリットについて解説します。また、カーポートを設置する際の準備やポイントについてもまとめました。
本記事を読むことでカーポートのメリット・デメリットを把握でき、自分に合うか見極められるようになります。カーポートに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
カーポートとは?
写真:敷地形状に合わせたカーポート
ネット出典:ELENT(エレント)
カーポートとは柱と屋根のみで作られた簡易車庫を指します。
カーポートがあることで車を雨などの被害から守れます。新居を建てる際は、カーポートも一緒に設置することが多いです。また、敷地内に後付けすることもできます。
カーポート製品にはさまざまな素材・デザイン・機能のものがあります。たとえば、屋根はポリカーボネートというプラスチックでできている場合もあれば、アルミやスチール等の金属でできている場合もあります。また、製品によって耐風圧性能や耐積雪量も異なります。カーポートは設置場所や住んでいる地域などと相性の良い製品を選ぶことが重要です。
カーポートのメリット
写真:カインズオリジナル カーポート1台用 VICポートαⅣ
ネット出典:カインズリフォーム
まず、カーポートを設置するメリットを紹介します。メリットは次の5つです。
- 車を雨や鳥の糞から守れる
- 車を紫外線から守れる
- 雨に濡れずに乗車できる
- 設置費用を抑えられる
- 車に雪が積もるのを防げる
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
車を雨や鳥の糞から守れる
カーポートには屋根が付いているので、車を雨や鳥の糞から守ることができます。雨や鳥の糞が付着する頻度が大幅に少なくなるので、洗車の頻度も減らせます。
洗車は天候も踏まえて行わないといけないので面倒です。また、洗車をやりすぎると表面に傷を増やしてしまう可能性もあります。そのため、なるべく回数を減らしたいところです。
なお、ガレージの場合は側面に壁が付いており、風が強い日の雨からも車を守れます。より愛車を大切に扱いたい方はガレージがおすすめです。とはいえ、カーポートでも通常時の雨からは問題なく守れます。
車を紫外線から守れる
カーポートは紫外線からも車を守ることができます。特に屋根がスチールでできているタイプは、日光を完全に遮断することが可能です。
車を紫外線に当て続けると、ダメージを受ける場合があります。たとえば、表面の塗装が剥がれてしまったり、レザーシートが傷んでしまったりすることがあります。
愛車がダメージを受けるとショックですし、売却時の査定にも影響します。特に表面の塗装は目立つので、売却価格が大幅に下がる可能性もあります。
雨に濡れずに乗車できる
カーポートが玄関までつながっている場合、雨に濡れることなく乗車できます。
雨に濡れるのはストレスですが、かといって傘をさすのも面倒です。車内に入れる荷物も濡れてしまいます。また、車でやってきたお客さんにも不快な思いをさせてしまいます。カーポートがあれば、そのような悩みから解放されます。
加えて、濡れた地面を歩かなくて良くなれば、玄関が汚れにくくなるメリットもあります。靴に泥が付いて玄関を汚すことがありません。
設置費用を抑えられる
カーポートは安く設置できるのも大きな魅力です。カーポートは柱と屋根だけの簡易な作りになっているためです。
駐車スペースにはカーポートではなく、ガレージを設置する手もあります。ガレージは建物のようになっており、側面には壁があり、正面にはシャッターも付いています。車をしっかりと守ることができる一方、設置費用は上がってしまいます。
車に雪が積もるのを防げる
カーポートがあることで車に雪が積もるのも防げます。
車の上に雪が積もったら、必ず運転前に雪を落とす必要があります。雪を落とすのに時間がかかり、急ぎの用事に間に合わなくなることもあるかもしれません。
また、車に乗らない場合も、車に雪が積もったら速やかに雪下ろしを行う必要があります。放置すると、車がヘコんでしまう可能性があります。
カーポートのデメリット
写真:プレーンルーフ
ネット出典:YKK AP株式会社
続いて、カーポートのデメリットについて解説します。デメリットは次の4つです。
- 柱が邪魔になる場合がある
- 外構デザインに圧迫感が出てしまう
- 家の中の日当たりが悪くなることもある
- ベランダ近くに設置すると防犯性が下がる
カーポートは人によって合う・合わないがあるので、メリット・デメリットを両方把握したうえで設置しましょう。1つ1つのデメリットについて詳しく解説します。
柱が邪魔になる場合がある
カーポートの柱が駐車の邪魔になってしまう場合があります。特にカーポートを後付けした場合、以前よりも駐車しにくくなったと感じる場合があるかもしれません。金属でできた柱に車をぶつけると傷が付いてしまうので、慎重に駐車する必要があります。
敷地面接および予算に余裕があるなら、カーポートはなるべく広めに作った方が良いです。その方が運転が苦手な方も安心できます。また、カーポート製品の中には手前ではなく後ろに柱があるタイプもあるので、駐車しやすさを重視するならそちらも検討しましょう。
外構デザインに圧迫感が出てしまう
カーポートを設置すると、どうしても外構デザインに圧迫感が出てしまいます。敷地が狭く感じてしまうのは仕方がないことです。カーポートを小さめにすれば圧迫感は減らせますが、それだと駐車が難しくなってしまいます。
カーポートを設置する際は、せめてデザイン性が優れており、住宅との相性が良いものを選択しましょう。デザイン性に優れていれば、多少窮屈になっても満足感を得られます。
家の中の日当たりが悪くなることもある
カーポートを住宅に設置した結果、日当たりが悪くなる場合もあります。カーポートの大きな屋根が日差しを遮ってしまうためです。特に、屋根がリビングの目の前にあると、1日の多くを過ごすリビングの日当たりが悪くなってしまいます。
カーポートの設置場所はよく考えましょう。たとえば窓がない側に作れば、日当たりが悪くなることを避けられます。
また、製品によって屋根の透過率は異なります。透過率が高い屋根なら、太陽の光を邪魔することなく家の中まで通してくれます。
ベランダ近くに設置すると防犯性が下がる
カーポートをベランダ近くに設置すると防犯性が下がるので注意です。カーポートを足場にされ、ベランダに昇られてしまう恐れがあります。
洗濯物を取り込んだ後、ついベランダの鍵を閉め忘れてしまう方は多いです。窓を割られることなく泥棒に侵入されると、物を盗られたことにも気が付かない可能性があります。
できればカーポートは、2階への足場にならない位置に設置したいです。
カーポートを住宅に設置する準備
写真:アーキフラン
ネット出典:LIXIL
続いて、カーポートを住宅に設置する準備手順を解説します。カーポートを設置する際は次の4つの手順に従うと、後で「予定と違った」ということがなく、スムーズにいきます。
- 施工場所を決める
- 形状を決める
- 性能・機能を決める
- デザインを決める
各Stepについて詳しく解説していきます。
1.施工場所を決める
まず、カーポートの施工場所を決めます。住宅の駐車スペースにカーポートを設置できるだけの空間があるか確認しましょう。
駐車する車の種類によって、必要な広さは変わります。軽自動車と大型車は幅が400mm程度異なります。現在乗っている車だけでなく、将来乗り換える車の大きさも考慮して広さを決める必要があります。子どもが増えたら大型車が必要になるかもしれません。
さらに、施工場所を決める際は日当たりもチェックしましょう。カーポートの屋根がリビングなどの日当たりを悪くしないか確認します。
2.形状を決める
続いて、カーポートの形状を決めます。カーポートには大きく分けて次の3タイプがあります。
- 片支持タイプ
- 両支持タイプ
- 後方支持タイプ
片支持タイプはカーポートの片側に2本の柱があり、両支持タイプは両側に4本の柱があります。駐車するときに柱が邪魔になりにくいのは片支持タイプですが、耐久性に優れており、屋根が破損する心配が少ないのは両支持タイプです。なお、2台用以上のカーポートの場合、ほぼ両支持タイプ一択になります。
また、柱が後ろに付いている後方支持タイプもあり、こちらは片支持タイプよりさらに駐車しやすくなります。
3.性能・機能を決める
続いて、カーポートにどれほどの性能(耐久力)が必要かを考える必要があります。住んでいる地域の台風通過率や積雪量をチェックしましょう。カーポートの製品ページやカタログには、耐積雪や耐風圧が記載されていることが多いです。台風や大雪によって屋根が破損することのないよう、地域の台風通過率や積雪量に合わせた製品を選びましょう。
その他、希望に応じて次のような事項もチェックすると良いです。
- 紫外線を完全にカットできるか
- サイドパネルを付けることができるため
- 正面にフェンスを付けることができるか
4.デザインを決める
続いて、カーポートのデザインを決めます。カーポート製品はシャープで格好良いものからナチュラルで柔らかみのあるものまで幅広くあります。
基本的には住宅との相性を踏まえてカーポートのデザインや色を決めると良いです。製品によっては、屋根のカラーバリエーションが豊富な場合もあります。
カツデンのカーハウス『CARKUREGA』
カツデンは、カーハウス『CARKUREGA』を提供しています。『CARKUREGA』は「カーポート以上、ガレージ未満」がコンセプトの新しい製品です。これまでにないデザイン・機能で、「カーポートが合わない」という方にもおすすめです。
1番の特徴は構造体がスチールであることです。カーポートのほとんどがアルミですが、スチールの方が耐久力が高く、柱を細くすることが可能です。柱を細くすることでスタイリッシュな見た目になり、圧迫感も軽減されます。また、溶接跡を目立たないようにしており、細部まで美しく仕上げています。カツデンのスチール加工技術によって実現されています。
『CARKUREGA』は切妻屋根(山型になっている屋根)を採用しているのもポイントです。屋根が通常よりも高くなるため、熱を上に逃がしやすくなっています。乗車時の快適性につながるだけでなく、休憩所や趣味スペースとしても活用できます。
また、カスタマイズ性が高いのも特徴です。サイズをmm単位で調整可能です。また、屋根材や破風材もカラーバリエーションがあり、好みに合わせて組み合わせられます。
カーポートの設置を検討している方は、カツデンの『CARKUREGA』もぜひご検討ください。
まとめ
本記事ではカーポートのメリット・デメリットについて解説しました。カーポートの良い面・悪い面がご理解いただけたかと思います。
やはりカーポートはガレージに比べて安く設置できるメリットが大きいです。安くても上からの雨や鳥の糞からはしっかり守ってくれて、コストパフォーマンスが良いです。愛車を長持ちさせたり、洗車の頻度を減らしたりすることに繋がります。
一方で、カーポートの設置場所や種類を間違えると、柱が邪魔になったり、圧迫感が増したり、日当たりが悪くなったりする場合があります。このような失敗をしないためにも、設置計画をしっかり立てましょう。
また、「カーポートが合わない」という方にはカツデンの『CARKUREGA』もおすすめです。カーポートにはない機能を持っており、デザイン性も高い製品となっています。