

階段にカーペットを敷くべきか迷っている、という方も多いのではないでしょうか。階段にカーペットを敷くことには良い面と悪い面がありますので、両方知ったうえで判断することが大切です。
本記事では階段にカーペットを敷くことのメリット・デメリットについて解説します。また、カーペットを敷く方法やカーペットを選ぶポイントについてもまとめました。
本記事を読むことで、階段にカーペットを敷くべきか判断できるようになります。カーペットに興味がある方や、階段をよりおしゃれにしたいという方はぜひお読みください。
階段にカーペットを敷く方法

写真:階段のカーペット張替え
ネット出典:リフォマ
まず、階段にカーペットを敷く方法について解説します。カーペットを敷く方法は大きく3つに分けられます。
- 置くだけ
- 接着剤で固定する
- グリッパーで留める
どのようにカーペットを敷くかで、カーペットのずれにくさや設置の手間などが変わります。1つ1つの敷く方法について詳しく解説していきます。
置くだけ
接着剤などで固定する必要もなく、置くだけで良いタイプのカーペットもあります。置くだけタイプは裏面が吸着加工されており動きにくくなっています。
置くだけタイプのメリットは手軽に敷ける点です。階段を綺麗に水拭きし、乾いたらカーペットの裏のシートを剥がして置いていくだけです。置き直しも簡単です。
また、床を傷つけることがありません。賃貸の場合、原状回復しなければいけないため、置くだけタイプしか使えない場合が多いです。
デメリットは掃除の際などにズレてしまうことがある点です。
接着剤で固定する
接着剤で固定するタイプのカーペットもあります。
接着剤タイプのメリットは置くだけタイプと違ってズレにくい点です。また、グリッパーで留めるタイプほどは敷く手間がかかりません。DIYが得意な方なら、業者を呼ばなくても自分で設置できます。
デメリットは接着度合いが強いと、剥がすのに苦労する点です。また、接着剤の跡がどうしても残ってしまうため、賃貸で許可なく敷くのは避けるべきです。
グリッパーで留める
グリッパーという固定用具でカーペットを留めるタイプもあります。階段の全ての段板の端にグリッパーを打ち、アンダーフェルトと呼ばれる床下地を敷きます。接着剤を塗ったカーペットをグリッパーに引っ掛けるという方法で固定します。
グリッパータイプのメリットはカーペットをしっかり固定できることです。
デメリットは階段に穴を開ける必要がある点です。賃貸だとほとんどの場合使えません。また、時間と技術が必要なやり方で、自分で綺麗に敷くのはかなり難しいため、専門家に外注する必要があります。外注費用が別途かかってしまうのもデメリットです。
階段にカーペットを敷くメリット

写真:階段と廊下のカーペット張替えで柔らかく滑りにくい足元に
ネット出典:リノコ
階段にカーペットを敷くメリットは次の5つです。
- 滑りにくくなる
- 転倒時の大怪我を防ぐ
- デザイン性を高められる
- 踏み心地が良くなる
- 騒音トラブルを防止できる
このようなメリットに惹かれる方は、カーペットを検討してみましょう。1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
滑りにくくなる
カーペットを敷く代表的なメリットは、滑りにくくなる点です。階段は素材や塗装によっては摩擦が小さくて滑りやすい場合があります。
滑りやすいと転倒して大怪我を負ってしまうリスクが高くなります。階段は住宅の中でもっとも事故が起こる場所のひとつなので、安全対策を立てることが肝心です。
転倒時の大怪我を防ぐ
カーペットは万が一転倒した際の大怪我を防ぐ役割もあります。頭を打ってしまってもカーペットがクッションになってくれて、最悪の事態を防げるかもしれません。
階段の滑り止め対策は他にも、滑りにくい塗装に変更することや、滑り止めテープを貼ることなどがあります。しかしそれらには、カーペットを敷くことのように、転倒時の大怪我を防げるメリットはありません。
デザイン性を高められる
階段のデザイン性を手軽に高められるのもメリットです。
階段の色やデザインが気に入らなかったり、住宅の雰囲気に合っていなかったりすることに、実際に住んでから気がつくことがあります。階段をリフォームする場合コストが多くかかります。カーペットなら少ないコストでデザイン性を高められます。
たとえば、壁紙や周辺の家具の色とカーペットを合わせることで、統一感を出すことが可能です。また、模様がついたカーペットは階段の良いアクセントになります。
踏み心地が良くなる
階段にカーペットを敷くことで踏みごこちが良くなります。カーペットには弾力があって衝撃を吸収してくれるので、足腰にかかる負担が減ります。また、寝る前にトイレに行くときなど靴下を履いていない状態でも、足元が冷たくないメリットもあります。
騒音トラブルを防止できる
カーペットを敷くことで、騒音トラブルを防止できるメリットもあります。カーペットの中には防音性に優れているタイプもあります。
小さな子どもが夜に階段を駆け昇ってうるさい、という場合、カーペットを敷くのもおすすめです。特に賃貸の場合、下の階に住む人から苦情が来る可能性もあるので、子どもがいる場合は騒音対策を取ることが大切です。
階段にカーペットを敷くデメリット

写真:階段 【カーペット張替え】って出来るの?
ネット出典:アプラ
階段にカーペットを敷くデメリットは次の4つです。
- 掃除の手間がかかる
- ダニやカビが気になる
- 安い商品だと劣化が早い
- 原状回復が難しい
場合によっては、カーペットを敷かない方が良い可能性もあります。一度カーペットを敷くと取り外すのが大変な場合もあるため、良い面だけでなく悪い面も知っておくことが大切です。1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
掃除の手間がかかる
階段にカーペットを敷くと掃除の手間がかかります。カーペットにゴミや髪の毛が入り込んでしまうと、取るのが大変です。
リビングに敷いたカーペットのゴミは掃除機で吸い取れば良いですが、階段だとコードが邪魔で掃除機を使いにくい場合もあります。
対処法としては、充電式のコードレス掃除機を使う方法が挙げられます。ただし、値段が安いコードレス掃除機は吸引力が弱く、ゴミを満足に吸い込めない場合もあります。掃除の手間を省くためにも、十分な吸引力の掃除機を選びましょう。
ダニやカビが気になる
カーペットをしっかり掃除していれば問題ないのですが、掃除を怠るとダニやカビが繁殖する原因になります。カーペットのように高温多湿かつ、潜って隠れることができる場所は、ダニにとって都合の良い場所と言えます。
ダニやカビが繁殖すると、家族の健康を害してしまいます。そのため、やはり定期的な掃除が重要になってきます。
安い商品だと劣化が早い
カーペットによっては一部分が剥がれ落ちるなど、すぐに劣化してしまう場合があります。
一部分が剥がれ落ちてしまうと見た目も良くないですし、つまずいて転倒する危険もあります。また、長く使っているとカーペットが色褪せてきたり、クッション性を感じなくなったりすることもあります。
カーペットが劣化してきたら交換することをおすすめします。ただ、カーペットの交換は非常に手間ですので、できれば値段が高くても劣化しにくい製品を選ぶことをおすすめします。
原状回復が難しい
接着剤やグリッパーで固定するタイプのカーペットは原状回復が難しいです。グリッパーで留めるタイプは穴が残りますし、接着剤で固定するタイプも接着跡が残ります。
賃貸の場合、原状回復の義務が入居者にあり、退去時には破損した箇所は元通りにする必要があります。元通りにできない場合は、退去費用を支払わないといけません。
賃貸では置くだけタイプのカーペットを選びましょう。ただし、安い製品だと吸着力が弱く、カーペットがすぐにズレてしまう可能性があるため注意が必要です。とはいえ、置くだけタイプにも洗濯機で丸洗いできる製品があるなど、メリットはあります。
階段に敷くカーペットを選ぶポイント

写真:階段・廊下に最適なロールカーペットの選び方
ネット出典:AGI AKIGAMI project
最後に、階段に敷くカーペットを選ぶポイントを紹介します。ポイントは次の4つです。
- 耐久性が高いものを選ぶ
- お手入れがしやすいものを選ぶ
- 階段や壁紙に合ったものを選ぶ
- 機能性が高いものを選ぶ
これらのポイントを意識して、住宅に合った最適なカーペットを選択しましょう。1つ1つの選ぶポイントについて詳しく解説していきます。
耐久性が高いものを選ぶ
階段は家の中でも通る頻度が多い場所です。そのため、階段に敷くカーペットは耐久性が高いものを選ぶことが重要です。
耐久性が低い製品は途中が剥がれ落ちてしまう場合もあります。なお、カーペットの厚さと耐久性は比例しないこともあるので注意が必要です。耐久性が高いかどうかは、ネットショップのレビューや実際に使った人の口コミなどから調べることをおすすめします。
お手入れがしやすいものを選ぶ
階段のカーペットはお手入れがしやすいものを選ぶのもポイントです。
製品によっては耐汚性が高く、汚れが付きにくい場合もあります。また、はっ水加工されたカーペットは、内部への水の侵入を抑えられて、水による劣化を防いでくれます。このような製品なら、お手入れを楽にすることができます。
加えて、カーペットの汚れが目立ちやすいかどうかも重要です。白に近い色のカーペットは清潔感がある一方で、汚れが目立ちやすいので注意が必要です。
階段や壁紙に合ったものを選ぶ
カーペットは階段や壁紙に合ったものを選ぶことが大切です。置くだけタイプの場合を除き、カーペットを一度敷くと交換が非常に手間になるので、敷いた後に階段全体がどう見えるかしっかりイメージすることが大切です。
階段や壁紙と色やデザインを合わせることで統一感を出せます。また、あえて異なる色やデザインにすれば、階段にアクセントを付けることができます。好みに合わせて、自由におしゃれを楽しみましょう。
特にリビング階段の場合、階段はリビングのインテリアの一部になります。階段を見る頻度も上がりますから、カーペットを含めた階段のデザインには力を入れることが大切です。
機能性が高いものを選ぶ
その他、カーペットの機能性も意識して製品を選びましょう。
カーペットによっては防音性が優れているものもあります。子どもが階段で遊んだり駆け昇ったりした場合でも音を吸収し、騒音トラブルを防いでくれます。
また、蓄光テープ付きのカーペットもあります。カーペットが足元を照らしてくれて、踏み外しを防ぎやすくなります。階段照明だけだと足元が暗い場合におすすめです。
他にも、踏みごこちの良さや保温性の高さ、洗濯機での丸洗いが可能かどうかなどにも着目し、利便性が高く、使っていて気持ち良い製品を選ぶことが大切です。
まとめ
本記事では階段に敷くカーペットについて解説しました。カーペットの種類や選ぶポイント、カーペットのメリット・デメリットがお分かりいただけたかと思います。
階段にカーペットを敷くことで転倒防止になったり、踏みごこちが良くなったりと多くのメリットがあります。一方で、掃除の手間がかかったり、安い商品だと劣化が早かったりするデメリットもあるので、そのあたりも踏まえたうえで設置を検討しましょう。
また、賃貸の場合、接着剤やグリッパーで固定するタイプのカーペットだと、原状回復が難しくなってしまいます。賃貸だと置くだけタイプのカーペットしか使えない場合がほとんどなので、この点にも注意しましょう。
カーペットを選ぶ際は、耐久性・メンテナンス性・デザイン性・機能性の4つを意識することが大切です。これら4つをできるだけ満たす製品を選ぶことをおすすめします。















