資料請求
MENUCLOSE
KATZDENブログ
2025.09.10 コラム

鉄骨階段とは?メリット・デメリット、価格を下げる方法を解説!

この記事の監修

二級建築士 一級建築施工管理技士/課長 紀熊
二級建築士 一級建築施工管理技士/課長紀熊

鉄骨(スチール)で作られた階段に興味があるという方もいるのではないでしょうか。鉄骨階段はデザイン性の高さから人気があります。

本記事では、鉄骨階段のメリット・デメリットについて解説します。また、鉄骨階段をできるだけ安く設置するポイントについてもまとめました。

本記事を読むことで、鉄骨階段について知見を深められ、鉄骨階段を設置すべきか検討できます。鉄骨階段について詳しくなりたいという方はぜひお読みください。

鉄骨階段とは?


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

鉄骨階段とは、部材に鉄骨(スチール)を使用した階段を指します。階段の骨組みがスチール製のものを主に呼称し、手すり、段板など他の構成部材をスチールで作るケースもあります。

昔は一般住宅の階段は木で作られるのが当たり前でした。しかし、最近は鉄骨階段も人気を集めています。特に、デザイン性が高いことからリビングに設置する事例が増えています。

シースルー階段(蹴込み板なし)にすることもある

シースルー階段とは、ささら桁(骨組み)と段板(足を乗せる板)のみで構成された階段を指します。画像のように階段には、蹴込み(地面に対して垂直である部分)に板があることが多いです。蹴込み板はつまづきを防止したり、昇降時の恐怖感をなくしたりする役割を持っています。

しかし、シースルー階段には蹴込み板がありません。蹴込み板をあえてなくすことで、開放感が出るようにしています。

鉄骨階段はシースルー階段にすることも多いです。シースルー階段にすれば、鉄骨階段の「細いデザインにして開放感を出せる」というメリットをより活かせるのでおすすめです。

鉄骨階段のメリット


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

鉄骨階段には木で作られた階段に比べて次のようなメリットがあります。

  • 強度が高い
  • スタイリッシュなデザイン
  • 開放感を高められる
  • 採光性を高められる

このようなメリットがあるため、鉄骨階段を選択する事例が増えています。ひとつひとつの鉄骨階段のメリットについて詳しくみていきましょう。

強度が高い

鉄骨(スチール)は木に比べて単位体積あたりの質量(重量)が8倍〜20倍と大きく、強度が高いのが特徴です。木のように材質によって強度が変わることもなく、一定の強度になるのもメリットです。蹴込み板がないシースルー階段にしても、安定した強度を維持できます。

鉄骨階段はある程度細いデザインにしても強度を保つことができます。階段の手すりやささら桁(段板を支える構造体)などを細くすることで、すっきりした印象にすることが可能です。

スタイリッシュなデザイン

鉄骨階段は強度が高いので、細くてスタイリッシュなデザインにできます。このデザイン性の高さから、鉄骨階段は玄関ホールではなくリビングに設置されることも多いです。

リビングに鉄骨階段を設置することで、リビング全体の印象も大きく変化します。リビング全体をおしゃれでかっこよく見せることができます。

木の階段は温かみがあるのが特徴ですが、鉄骨階段はシンプルで引き締まった印象なのが特徴と言えます。

開放感を高められる

鉄骨階段をシースルー階段にした場合は特に、開放感を高めることができます。

シースルー階段にすると、蹴込みが空いているので、階段が視界を遮ることがありません。視線が抜ける分、開放感を高めることができ、リビングを広く見せることができます。

また、鉄骨階段は細いデザインを選択できるので、手すりやささら桁を細くすることで、圧迫感を最小限に抑えることが可能です。

採光性を高められる

これもシースルー階段と組み合わせた場合のメリットですが、採光性を高めることができます。2階の窓からの光を階段が遮ることなく1階のリビングまで通してくれます。リビングに自然光を多く取り入れることは、家族が気持ちよく過ごせることに繋がります。

また、同様の理由で、空気も循環させやすくなります。窓から取り込んだ新鮮な空気をスムーズに循環させられます。新鮮な空気によって、家族が気持ちよく健康的に過ごせます。

鉄骨階段のデメリット


写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」

鉄骨階段のデメリットは次の2つです。

  • 価格が高くなりやすい
  • 冬場は冷たさを感じる

ひとつひとつのデメリットについて詳しくみていきましょう。

価格が高くなりやすい

鉄骨(スチール)階段は木に比べて3〜5倍程度値段が高いです。そのため、階段すべてを鉄骨で作るとかなり値段が上がってしまいます。

その理由は材料コストではなく、加工コストにあります。スチールは木材と比べて、加工設備の初期コストとランニングコストが高価なこと、切削、溶接、塗装などに時間がかかることが特徴です。そのため、原価償却費や電気代、人件費などが高くついてしまうのです。

鉄骨階段の価格が高くなってしまうのは、どうしても避けられません。しかし、できる限り価格を抑えるというのは可能ですので、後ほど詳しく解説します。

冬場は冷たさを感じる

鉄骨階段は冬場に直に触れたときに冷たさを感じやすいです。ただ、屋内では暖房や全館空調で室温を調整していることがほとんどなので、極端に不快感を覚える方は多くありません。

ちなみに、カツデンの製品の場合はオプションで、手すりのトップレールにぬくもりのある木製カバー(木笠木)を付けることも可能です。このようなオプションがあるなら、鉄骨階段の冷たさを気にしなくてよくなります。

鉄骨階段の価格をできるだけ下げるには?


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

鉄骨階段の最大のデメリットはやはり価格面です。鉄骨階段に憧れているものの、価格の高さから断念してしまう方もいます。

そこで、鉄骨階段の価格をできるだけ下げる方法を紹介しましょう。鉄骨階段の価格を下げるポイントは次の3つです。

  • 既製品・セミオーダーを選ぶ
  • シンプルなデザインにする
  • 階段の一部のみ鉄骨(スチール)にする

ひとつひとつのポイントについて詳しく解説します。

既製品・セミオーダーを選ぶ

価格を下げるなら、オーダーメイドよりも既製品を選ぶことが大切です。オーダーメイドとは、顧客の要望に合わせて製品を作成することを指します。一方で既製品とは、すでに完成された状態で販売されている製品のことです。

階段の場合、住宅の間取りに合わせて設置する必要があるので、本当の意味での既製品はありませんが、既製品寄りの値段が安めな製品ならあります。

また、セミオーダーに分類される製品もあります。セミオーダーとは、スタイルがすでに決められているものの、要所要所をカスタマイズできる製品のことです。フルオーダー(完全に1から製品を作ること)に比べてセミオーダーは価格を抑えることができます。

カツデンはセミオーダーで鉄骨階段を製作しており、実際に同品質でフルオーダーで製作するよりも安く提供しています。

シンプルなデザインにする

価格を抑えるなら、シンプルなデザインの鉄骨階段にするのも大切です。階段にはさまざまな形状がありますが、まっすぐなストレート階段がもっとも安く作れます。ただ、ストレート階段はスペースに余裕がないと設置が難しいので注意が必要です。

また、ささら桁の形状や手すりの種類なども、自由に選べる製品が多いので、それらもなるべくシンプルなものを選択すると価格を抑えやすくなります。

上記の画像は、カツデンのシースルー階段『ObjeA』です。

形状はストレート、ささら桁はもっともシンプルでリーズナブルなセミクローズタイプを選択しています。手すりはコストと安全性、デザインのバランスが取れた横桟タイプを選択し、全体的にすっきりまとまった印象を受けます。このようにシンプルなパーツを選択すると、デザイン性を重視しながらも、コストを抑えられます。

シンプルな方が周囲の家具と合わせやすいというメリットもあります。逆に、個性的なデザインの階段は、家具もそれに合ったものにしないと、浮いてしまう恐れがあります。

階段の一部のみ鉄骨(スチール)にする

どうしても予算が足りないなら、階段の一部のみ鉄骨(スチール)にするのもおすすめです。例えば最初の8段だけスチールにするプランであれば、価格をかなり下げることができます。一部だけ鉄骨階段にするのも、空間にメリハリをつけられるというメリットがあります。

また、手すりだけ鉄骨(スチール)にするのもおすすめです。スチールの手すりは木の階段にとって優れたアクセントになってくれます。

カツデンの鉄骨階段(スチール階段)の製品

最後に、カツデンの鉄骨階段(スチール階段)の製品を紹介します。

  • シースルー階段『ObjeA』
  • 箱段板階段『Gradea』
  • フレキシブル階段『FRIS』
  • 片持ち階段『DANDEL』『WAVES DANDEL』
  • 立体トラス階段『DEROUS-Dan-』『DEROUS-Joe-』

各製品の特徴やメリットについて詳しくみていきましょう。

シースルー階段『ObjeA』

『ObjeA』はカツデンの代表的な鉄骨階段(スチール階段)製品です。

鉄骨階段らしいシンプルでスタイリッシュなデザインが特徴的です。リビングに設置することで、リビングのかっこよさを高められます。家族が自然とリビングに集まるようになり、コミュニケーションが増える効果も期待できます。

また、ささら桁や手すり、段板のカスタマイズの自由度も魅力です。

製品紹介 詳細
ObjeA」詳細・価格>>

箱段板階段『Gradea』

『Gradea』は2024年6月27日より販売開始したカツデンの新製品です。

段板に銘木挽板、突板を使用したラグジュアリーな印象を与えるボリューミーなデザインの階段です。段板を厚くすることで、ダイナミックさと高級感を演出しています。また、ささら桁が非常に薄く、段板が浮いているかのような印象になっています。

最近は鉄骨階段の設置事例も増えていますが、『Gradea』のように段板を強調したデザインにすることで、その中でもオリジナリティを出すことが可能です。

製品紹介 詳細
Gradea」詳細・価格>>

フレキシブル階段『FRIS』

『FRIS』はスチール製のロッドで段板を支えるという斬新なデザインが特徴です。

『ObjeA』や『Gradea』と違い、段板を支えるためのささら桁がありません。本当に最小限のパーツのみで構成されています。階段の圧迫感を最小限に抑えており、視線や光を遮らないように設計されているので、リビングの開放感を高めることが可能です。

また、同スペックの階段と比較すると価格が抑えられている点も特徴です。

製品紹介 詳細
FRIS」詳細・価格>>

片持ち階段『DANDEL』『WAVES DANDEL』

片持ち階段とは、階段の片側のみが壁や柱に固定されているのが特徴です。

段板が宙に浮いているような美しいデザインが魅力的です。耐久力が低そうに見えますが、『DANDEL』はデザインと強度をしっかりと両立しています。

更に、『WAVES DANDEL』という片持ち階段も提供しています。1枚の板を曲げたように見えるシンプルなデザインが特徴です。「まるでアート作品のよう」とも評されています。

製品紹介 詳細
DANDEL」詳細・価格>>

製品紹介 詳細
WAVES DANDEL」詳細・価格>>

立体トラス階段『DEROUS-Dan-』『DEROUS-Joe-』

『DEROUS-Dan-』は立体トラス構造(三角形に繋ぎ合わせた骨組み)を採用した製品です。シンプルながら飽きの来ないデザインが特徴です。

DEROUSはDeformed Round Steel(異形丸鋼)の略です。異形丸鋼は鉄筋コンクリートの骨組みに用いられる素材であり、力強くて無骨な印象を受けます。ヴィンテージ風空間に特にマッチする鉄骨階段です。

異形丸鋼で組まれたものが『DEROUS-Dan-』であり、通常の丸鋼で組まれたものが『DEROUS-Joe-』です。『DEROUS-Joe-』は、力強さを残しつつも、ヴィンテージテイストの空間以外にもマッチしやすくなっています。

製品紹介 詳細
DEROUS-Dan-」詳細・価格>>

製品紹介 詳細
DEROUS-Joe-」詳細・価格>>

まとめ

本記事では鉄骨階段のメリット・デメリットについて解説しました。鉄骨階段は木で作られた階段に比べてどのような特徴を持つのかがお分かりいただけたかと思います。

鉄骨は木に比べて強度が高いので、細いデザインを選択できます。細いデザインにすることで、シンプルでスタイリッシュな印象にすることが可能です。リビングに鉄骨階段を設置すれば、リビング全体のかっこよさを高めることができます。

また、鉄骨階段をシースルー階段にすることで、階段に隙間が多くできるので、開放感を高めることができます。採光性も高めることができ、リビングの居心地がよくなります。

ただし、鉄骨階段は価格が高いのがデメリットです。鉄骨階段の価格を抑えるなら、フルオーダーよりもセミオーダーを選択したり、シンプルなデザインを選んだりすることが大切です。また、階段のすべてではなく一部のみ鉄骨を取り入れることも検討しましょう。

PAGETOP