「雨の日は洗濯物が乾かなくて困るが、部屋干しは匂いが気になる」
「人の目を気にせずに洗濯物を干したい」
「時短で洗濯から収納までを済ませたい」
こんなお悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
ランドリールームを設置することで、このようなお悩みが解消し、家事の時短ができるほか、大切な家族や友人との時間をとることができます。
この記事では、ランドリールームの費用だけでなく、メリットやデメリット、さらには費用を抑えるためのポイントを解説します。
洗濯についてお悩みの方や、ランドリールームの設置をお考えの方は、この記事をぜひお一読ください。
ランドリールームとは?
出典:ESSE
ランドリールームとは、洗濯に関する作業が全てできる室内の空間のことです。具体的には、洗濯する、洗濯物を干す、アイロンをかける、洗濯物をたたむ、洗濯物を収納するなどの動作をまとめて行うことができます。
ランドリールームのない家庭では、洗濯機から洗濯物を取り出してベランダや庭まで運んで干したり、洗濯物を干す場所とアイロンがけを行う場所、たたんだ衣服やタオルを収納する場所が離れていたり、洗濯という家事ひとつでたくさん動き回る必要があります。
一方で、ランドリールームではこれらの家事がまとめて一カ所で完了できるため、とても効率的で、楽に家事を行うことができます。
ランドリールームのメリットは?
ランドリールームを設置するメリットは、以下の項目があります。
- 花粉や有害物質の付着が少ない
- 部屋干しの匂いが気にならない
- 人の目が気にならない
- 時短になる
- 天気や時間を気にせずに洗濯ができる
- 共有スペースや他の部屋に洗濯物を置かずに済む
1つずつ具体的に解説します。
花粉や有害物質の付着が少ない
出典:宅配クリーニングの教科書
洗濯物を外に干すと、洗濯物に花粉や黄砂・PM2.5などの有害物質が付着する可能性があります。花粉症の方やアレルギーをお持ちの方にとっては体調に大きく影響するほか、ご自身やご家族の健康が心配になる方は多くいらっしゃいます。
ランドリールームでは、多くの場合、洗濯物を干すスペースを設置します。そのため、外の空気が入る箇所の換気フィルターの種類にさえ気をつけておけば花粉や有害物質から洗濯物を守ってくれます。
花粉や有害物質が懸念される方にとって、ランドリールームはおすすめです。
人の目が気にならない
出典:ユニバーサルホーム
洗濯物をベランダや庭に干す場合、外からの人の目が気になる方も多いのではないのでしょうか。下着類や高価な衣服は、防犯の観点からも人目につかないように干したいものです。
ランドリールームで干すことにより、人目につくことを避けて洗濯物を干すことができます。
時短になる
ランドリールームがない場合、洗濯物を洗濯機から取り出して家の外に干したり、乾いた洗濯物を取り込んでアイロンがけをリビングで行ったり、畳んだ洗濯物をそれぞれの収納場所に片づけたりと、動線が複雑になります。
一方で、ランドリールームでは洗濯することから干す、アイロンをかける、洗濯物を畳む、収納するまでの一連の動作が1つの部屋の中で完結します。
そのため、動線がシンプルになり、家事の時短に繋がります。
このような理由から、共働きのご家庭や家事の効率化を求める方にも、ランドリールームは人気です。
天気や時間を気にせずに洗濯ができる
出典:ウェザーニュース
洗濯のお困り事として多いのは「雨の日に洗濯ができない」ことです。洗濯の時間を捻出しても雨によって予定が崩れてしまったり、洗濯物を干している時に雨が降ってしまってやり直しになることもあります。
ランドリールームでは、室内に洗濯物を干すスペースが設置できるため、雨の影響を受けずにいつでも洗濯することができます。
夜に洗濯物を干しておいても問題がないため、洗濯機の騒音が問題にならない時間帯であればいつでも洗濯が可能です。
リビングや他の部屋を綺麗に保つことができる
洗濯物をベランダや庭から取り込んだ時に、すぐには畳んだりアイロンがけができない場合もあります。ランドリールームがないと、リビングや他の部屋に洗濯物をかけておくことになります。
洗濯物があると、生活感が出てしまいごちゃついた印象を与えてしまいます。急な来客時にも仮置きした洗濯物を慌てて移動させることにもなります。
その点、ランドリールームがあると、人目に触れない場所に洗濯物をかけておけるため、家全体がすっきりと片付いた状態を保つことができます。急な来客時にも慌てずに済みます。
ランドリールームのデメリットや注意点はあるのか
ランドリールームのメリットについては解説しましたが、一方でデメリットはあるのでしょうか。
ここでは、ランドリールームを増築する際のデメリットや注意点について説明します。項目は以下の通りです。
- 増築により固定資産税が上がる
- 建ぺい率の制限がある
- 増築面積や地区によって、工事前に「確認申請」が必要
- 十分な換気を確保する必要がある
1つずつ詳しく解説します。
増築により固定資産税が上がる
出典:TOPLOG
ランドリールームを新たに増設する場合、まずは家の中のどのスペースをランドリールームにするかを検討します。どこのスペースをランドリールームにするかによって、固定資産税が変わってくる場合があります。
さらに、ランドリールームを増築する場合は、家の面積が増えるため固定資産税も上がります。
ランドリールームの面積や設備によって変わりますが、ランドリールームの固定資産税は相場としては15,000〜20,000円程度です。
ランドリールームをリフォームしたり増設したりする場合は、工務店に事前に固定資産税について尋ねておくことをおすすめします。
建ぺい率の制限がある
ランドリールームを新たに増設する場合、建ぺい率が増えることになります。
建ぺい率とは、「敷地面積」に対する「建築面積」の割合のことを指します。この建ぺい率は地区や建物の種類によって上限が決まっています。
ランドリールームを増築する際は、建ぺい率の上限を調べて、超えないように設計する必要があります。
工務店に建ぺい率についても確認するほか、施工時と工務店が異なる場合は家の間取り図等があれば提出すると良いでしょう。
増築面積や地区によって、工事前に「確認申請」が必要
ランドリールームの増築面積が10m2を超える場合は、工事を行う前に「確認申請」という書類を役所に提出する必要があります。
増築面積が10m2以下は一般的には「確認申請」の提出は不要ですが、防火・準防火地域に家がある場合は、増築面積に関わらず申請が必要になります。
「確認申請」は知識がないと作成が難しいため、業者に依頼することが多いです。その際には、費用が発生します。
換気が不十分だと洗濯物が乾かない、カビが発生する等の問題が生じる
ランドリールームの換気を十分に対策していない場合、洗濯物がなかなか乾かなかったり、さらにはカビが発生してしまったりする恐れがあります。
窓の設置などランドリールーム内の空気が滞留しないように設計する、室内乾燥機を取り付ける、サーキュレーターを置くなど事前によく計画しておくことで、このような事態を防ぐことができるでしょう。
ランドリールームを増築する費用・費用を抑えるポイント
出典:Room Clip
ランドリールームを増築するには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、ランドリールームを増築する時にかかる費用の相場を解説します。
さらに、少しでもランドリールームの増築にかかる費用を安く抑えるためのポイントについても合わせて説明します。
ランドリールームの費用
ランドリールームを増築して造る場合、一般的な2~3畳の広さで約60~200万円が相場です。
ただし、家の造り(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など)や増築するのが1階部分か2階以上かによって、またランドリールームにどのような設備を設けるかによって価格は変わります。
実際の木造家屋における増設では、1階部分の増設は3畳(約1.5坪)で120万円、2階部分の増設は3畳で180万円という事例もあります。
ランドリールーム内の設備の価格例は以下の通りです。
- 室内用ハンガーポール:3~10万程度
- 室内乾燥機:20~30万円程度
- ランドリールームの扉:4万円程度
- 収納棚:3~9万程度
あくまで一例であり製品によって変わりますが、目安として参考にして下さい。
ランドリールームの増設費用を抑えるポイント
ランドリールームの費用を把握すると、費用を少しでも安く抑えられないか
と考える方は多いでしょう。
ランドリールームの増設費用を安く抑えるポイントは、以下の項目になります。
- ランドリールームに設置する物をご自身で購入する
- 施工業者をご自身で選定、契約する
- DIYを行う
それぞれの項目について具体的に解説します。
ランドリールームに設置する物をご自身で購入する
室内用ハンガーポールなどの商品は施工業者が選定・発注等を一括で請け負ってくれます。しかし、これらの商品をご自身で購入してそろえ、設置のみを依頼することで、価格の安いものを選定できます。その結果、施工費用を抑えられる可能性があります。
ただし、施工業者によっては持ち込まれた商品の施工は行わなかったり、保証対象外となったりすることもあるため、事前に相談や確認が必須です。
施工業者をご自身で選定、契約する
規模の大きい会社にランドリールームの増設を依頼すると、実際の工事は下請け会社が行うこともあります。その場合、下請け会社の作業費用に中間マージンが上乗せされた金額が工事の費用として払う金額になります。
ご自身で実際に工事を行う業者に直接依頼すると、この中間マージンは発生しないため、ランドリールームの増築費用を抑えることができます。
DIYを行う
収納やハンガーポールなどDIYで作製したり、既存の商品を自ら設置したりすることで、工事の費用は安くなります。一方で、労力や時間がかかることや、設置に失敗することもあるので、その点も踏まえて決めることをおすすめします。
ハンガーポールの紹介
ハンガーポールは、各インテリアメーカーから販売されています。それぞれ特徴がありますので、お家に合うものが見つかると良いですね。ここでは、以下のハンガーポールについて紹介します。
- カツデン 「Hosuba」
- TOSO 「ハンギングバー」
- 森田アルミ工業 「kacu」
- toolbox 「アイアンハンガーパイプ」
それぞれのハンガーポールについて説明します。
カツデン「Hosuba」
カツデンの「Hosuba」は、機能性はもちろんのこと、使っていない時でもインテリアデザインを損なわず、日常生活におしゃれに潜んでくれるシンプルな物干しです。植物や装飾品を吊るして使用することもできます。
色展開は10色、形状は4タイプあり、いずれも耐荷重は30kgです。価格はサイズやディテールによって異なりますが、20,000円~60,000円です。
『Hosuba』に興味を持った方は、ぜひ公式ホームページからより詳しい情報を確認してみてください。
製品紹介 詳細TOSO 「ハンギングバー」
出典:TOSOホームページ
TOSOの「ハンギングバー」は、毎日目にしてもすっきりとおしゃれな印象をもたらせてくれる物干しです。ランドリーバーとしてだけでなく、収納バーやディスプレイバーとして活用される事例も多くあります。
色展開は2色、形状は4パターンあり、価格は19,000円~26,600円です。なお、公式ホームページの商品ページには詳細や図面等が記載されていますので、検討される方はご覧ください。
森田アルミ工業 「kacu」
森田アルミ工業 の「kacu」は、丸みをなくした直線のデザインの物干しです。壁や柱や窓枠など室内の多くの設備が直線でできているため、直線で構成された「kacu」も部屋によく馴染みます。
色展開は2色、形状は8パターンあり、価格は12,200円~21,000円です。なお、公式ホームページの商品ページには詳細や図面等が記載されていますので、検討される方はご覧ください。
toolbox 「アイアンハンガーパイプ」
toolbox の「アイアンハンガーパイプ」は、マットな質感を持つ物干しであり、パイプや吊りパイプ、ジョイントなどを組み合わせて自由自在に作ることができます。パイプの長さはオーダーすることもでき、最長約3.8mまで対応しています。
色展開は2色、パーツは全部で39種類あります。なお、公式ホームページの商品ページには詳細や図面等が記載されていますので、検討される方はご覧ください。
まとめ
出典:ニフティ不動産
この記事では、ランドリールームについて、メリットやデメリット、増設にかかる費用や費用を抑えるポイントについて解説しました。ランドリールームについての知識が深まれば幸いです。
ランドリールームは家事の時短や家を綺麗に保つこと、防犯面や花粉や有害物質からご自身や家族の健康を守ることなど様々な観点からメリットがとても多いです。
ランドリールームについて興味が湧いた方は、ぜひランドリールームをご検討してみてください!