「階段の寒さをどうにかしたい！」
リビングと階段が連なっている間取りの場合、冬場になるとこのような声が多く聞かれます。リビングに階段がある住宅では、家族が顔を合わせる機会も多くなり、広々とした印象になる点が魅力的です。
しかし、問題になるのが冬の寒さです。寒い時期を快適に過ごすためには、いくつかの対策をとるようにしましょう。この記事では階段の寒さ対策のポイントについてご紹介します。アイテムもご紹介するので、寒さにお悩みの方はぜひ取り入れてみてください。
そもそもリビング階段とは？
写真：カツデン／シースルー階段「ObjeA」
リビング階段とは、リビングに設置した階段のことです。色んな素材、形状で作られますが、中でもスチール製シースルー階段はリビングにマッチしやすいと言われています。木材やアルミよりも強度があるため、薄く、細く作ることができ、それによって空間を広く見せることができるためです。
リビング階段であれば、2階に行く際は必ずリビングを通らなければなりません。家族が顔を合わせる機会も多くなり、コミュニケーションが取りやすい点も大きな魅力といえるでしょう。
ただし、開放的な空間のため上へと空気が逃げやすく、エアコンの効きは悪くなってしまいます。そのほか、1階の音や匂いが2階へ伝わりやすい点もデメリットです。
リビング階段は、空間を広く感じられ家族のコミュニケーションの機会も増えるなどメリットがたくさんあります。しかし一方で、エアコンの効率は低下し音や匂いが伝わりやすいため、プライバシーの確保は少し難しくなるといえるでしょう。
リビング階段はなぜ寒いのか？
写真：カツデン／フレキシブル階段「FRIS」
リビング階段のある住宅では、冬場にエアコンをつけてリビングにいても寒さを感じやすくなります。その主な原因は以下の2つです。それぞれ詳しく解説していきます。
空間を仕切らないことで寒くなる
リビングと階段が繋がっているため、1階と2階には分け隔てるものが何もありません。ドアを開けたままエアコンをつけても暖まらないことと同様の現象が起きてしまいます。
コールドドラフト現象が原因で寒くなる
もう一つの原因が、コールドドラフト現象と呼ばれるものです。コールドドラフト現象とは冷たい空気は下に溜まりやすく、暖められた空気は軽くなって上へ移動することをいいます。
この現象により、暖房で暖められた空気は軽くなって、リビングから階段を通って2階へと移動していきます。そして、2階の冷たい空気は階段を通って1階に降りてきてしまうのです。リビング階段が寒いといわれているのは、エアコンをつけても暖かい空気は2階へ逃げてしまい、いつまでたっても1階のリビングが暖まらないためです。
階段の寒さ対策のポイントは2つ！
写真：サーキュレーター
出典：エクスショップ
リビング階段は寒いというデメリットがありますが、ポイントを押さえて対策をすればある程度は防げます。せっかく家族が集まるリビングなので、冬場はしっかりと寒さ対策をして快適な空間になるようにしましょう。
階段の寒さ対策①気密性や断熱性を高める
気密性や断熱性を高めることは、リビング階段の寒さ対策の基本です。気密性や断熱性を高めることで、エアコンなどの効きも良くなります。住宅の気密性や断熱性を考えずに、リビング階段を検討することはおすすめできません。
ただし、近年建てられている住宅の多くは、一般的な仕様でも断熱性能が高いものがほとんどです。そのため、それほど過剰に気にする必要はないでしょう。とはいうものの、積雪があるなどの寒い地域では寒さ対策は必要になります。
また、全館空調により、家全体に寒さ対策を施すような住宅メーカーも多く見られるようになりました。
階段の寒さ対策②リビングと階段の間を隔てる
リビングと階段の間に、アイテムを利用して仕切る対策もあります。リビング階段の種類はいくつかありますが、階段の両側に壁のある設計であれば、さらに効果的に仕切ることが可能です。
カーテンやロールスクリーンを活用すれば、断熱効果が高まるでしょう。リフォームを検討しなくても簡単に寒さ対策ができます。しかし、アイテムを用いることで見た目が悪くなってしまう点には注意が必要です。ストレスのない温熱環境も大切ですが、室内のデザイン性や統一感も快適な住まいには必要となります。
階段の寒さ対策でおすすめのアイテムは2つ！
写真：階段に設置したロールスクリーン
出典：ReHOME
リビングと階段の間に仕切りができる間取りであれば、アイテムを取り入れることでグッと断熱効果が期待できます。おすすめのアイテムを2つご紹介するので、階段の寒さでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
階段の寒さ対策アイテム①ロールスクリーン
寒さ対策のアイテムとして人気があるのがロールスクリーンです。突っ張り式のタイプであれば、ネジ穴を開けなくても設置が可能なので壁に傷もつけません。
ロールスクリーンは、機能性やデザインも豊富で、遮熱や遮光のタイプもありお好みのものを選択できます。また、巻き上げた時もすっきりとしているので、寒さ対策で使用しない時でも階段を広く使えます。購入の際、サイドの幅が狭いスリムなものを選べば、より密閉性を高められるでしょう。
階段の寒さ対策アイテム②ドアや引き戸
リビングと階段をしっかりと区切りたい場合は、ドアや引き戸を取り付ける対策法もあります。カーテンなどとは異なり、密閉性や遮熱性は非常に高くなります。また、騒音や匂いも防いでくれる効果も高いといえるでしょう。
ただし、階段によっては設置ができないケースも少なくありません。また、設置が可能でも工事が必要になるため大掛かりな対策になるといえます。とにかく空間を遮断して寒さ対策をしたいという場合には、ドアや引き戸の取り付けを検討してみてください。
まとめ
リビング階段は、気密性が低いためエアコンの効率が悪くなるデメリットがあります。冬場は寒くなるため、リビングで快適に過ごせない場合もあるでしょう。
寒さ対策として、間仕切りを設置することがポイントです。さまざまなアイテムを活用してエアコンの効率をあげる対策が重要です。家族みんなが快適に過ごせるよう、ご自宅にあった寒さ対策を検討してみてください。
カツデンでは、フレキシブル階段やシースルー階段など、多数の階段製品を取り揃えております。階段の種類によって特徴は異なります。気になる点などございましたら、ぜひ一度カツデンへご相談ください。
