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KATZDENブログ
2024.02.29 コラム

階段の色の選び方とは?理想のデザインを実現するためのポイントを解説

この記事の監修

二級建築士 一級建築施工管理技士/課長 紀熊
二級建築士 一級建築施工管理技士/課長紀熊

皆さん、こんにちは。カツデンの編集部です。

新居の階段の形状や間取りについて固まってきたものの、色については悩んでいる、という方も多いのではないでしょうか。階段の色をどうするかによって、階段そのものや住宅の雰囲気が大きく変わります。

本記事では階段の色の選び方について解説します。理想のデザインを実現するためのポイントをまとめました。

本記事を読むことで、階段の色についてどのように考えていけば良いのかが分かります。階段の色について検討中の方はぜひお読みください。

階段の各部位の名称と色の選び方


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

階段の色に関して考える前に、階段の各部位について知っておきましょう。

階段は次の3つの部位に分けることができます。このうち蹴込み板は、階段の種類によってはない場合があります。

  • 段板
  • ささら桁(側桁、力桁)
  • 蹴込み板

階段は各部位ごとに色を変更することもできますし、全て同じ色にすることも可能です。各部位の役割と、各部位ごとの色の選び方について解説していきます。

段板

段板とは階段の足を置く場所のことであり、踏み板とも呼ばれています。

段板の足を乗せる面は「踏面」と呼ばれています。「踏面」の大きさや高さに関しては、建築基準法によって決められています。踏面の奥行きは15cm以上、幅は75cm以上、蹴り上げ23cm以下にすれば、建築基準法上は問題ないです。ただ、基準ギリギリにすると急な階段になってしまうため、実際はもう少し奥行きを広くし、蹴上げも低くする場合が多いです。

段板については、フローリングと近い色で揃える場合が多いです。同じ色にした方が、通路から違和感なく階段に続くようになるためです。ただ、あえてフローリングと違う色にして、アクセントを付けるのも選択肢の1つです。

ささら桁(側桁、力桁)

ささら桁とは段板を支えるために設けられる板のことです。階段の両端に設けられている場合は「側桁」、段板の下に設けられている場合は「力桁」と呼ばれることが多いです。

「側桁」はオーソドックスなタイプであり、カツデンのObjeAでは、セミクローズ、クローズ、ノコ、サンダー、トラスが該当します。「力桁」はオープン、フォルテが該当し、段板を主張させたい場合に用いられることが多いです。

ささら桁は階段を横から見た時の印象を大きく左右するパーツです。特にリビング階段の場合、視界に入る頻度が多い分、ささら桁のデザイン・色にはこだわった方が良いです。

リビングに黒い家具が多いなら、ささら桁も黒にすることで統一感を出すことができます。迷ったら黒や白など無難な色がおすすめです。赤や青など派手な色は、合わなかった場合の違和感が増してしまうので、リビングとの相性をしっかり考えましょう。

蹴込み板

蹴込み板とは、段板の間を繋ぐ垂直部分のことです。蹴込み板に関しては、ない場合もあります。蹴込み板がある場合は「箱階段」、ない場合は「シースルー階段(スケルトン階段、オープン階段)」などと呼ばれています。

蹴込み板がある「箱階段」は、階段下を収納場所にすることが可能です。「シースルー階段」はあえて蹴込み板をなくすことで、開放感を高めることができます。蹴込み板がなければ、視線が階段に遮られることがなく、空間が広く見えます。

蹴込み板の色については、段板や階段の壁との兼ね合いを考えることが大切です。蹴込み板だけ別色にするのもありですが、浮いてしまう可能性もあります。基本的には、蹴込み板は壁紙と同じ白にする、もくしは段板と同じ色でまとめるのが無難と言えます。

オリジナリティを出したい場合は、「シースルー階段」の選択も視野に入れると良いです。

階段によく使われる各色の特徴


写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」

続いて、階段によく使われる各色の特徴について解説します。階段でよく使われる色として、次の5つが挙げられます。

  • アイボリー
  • グレー
  • ブラウン

各色の特徴について1つずつ解説しています。今回は主にスチール製階段の場合を想定して説明します。

階段の色を白にする方は徐々に減り、近年では黒が圧倒的多数ではあるものの、かつては人気色のひとつでした。ささら桁や段板などを全部白にすることで、清潔感のある可愛らしい雰囲気を作ることができます。また、壁も天井も全て白なら、統一感を出すことが可能です。

また、白という色は空間の広がりを感じやすくなります。

色は膨張色・収縮色に分けることができ、白は膨張色に該当します。膨張色は明るい明度を持ち、実際よりも物体を大きく見せます。一方、収縮色は実際よりも小さく物体を見せます。光の反射率が高い白は、色の中でもっとも明度が高いです。

カツデンでは「ピュアホワイト」という白系のカラーを採用しています。「ピュアホワイト」は「純白」を意味します。通常の白よりも混じりけがなくより清潔感が感じられます。

階段の色の中では黒がもっとも人気が高いです。黒は白とは逆に収縮色に該当し、空間が引き締まったように感じる効果があります。重厚感があり、落ち着きが感じられるのが黒の魅力です。

例えば、リビングの家具を白で統一し階段を黒一色にすると、階段が良いアクセントになってくれます。

カツデンでは黒系の色として「艶消しブラック」と「半艶ブラック」の2種類を採用しています。

「艶消しブラック」は、より落ち着きのある空間を作ることができますが、塗装面を強く擦る、ぶつけると、その部分だけ艶が出てしまい、傷が付いたように見えてしまうので注意が必要です。

「半艶ブラック」は、傷が付きにくく、適度な艶があります。他の家具と色を合わせる場合は、艶具合がバラバラだと見る人に違和感を与える可能性があるので、そこも注意して選択すると良いです。

アイボリー

アイボリー(ivory)は日本語で象牙を意味します。白に近いのですが、少し黄みを帯びているようなイメージです。階段だけでなく、壁紙や家具などにもよく使われている色です。

アイボリーはどことなく淡く、やわらかい雰囲気があります。白よりも安心感を抱きやすく、リラックスできる空間を作れます。また、どんな空間にも馴染みやすいため、万人受けしやすい色とも言えます。

加えて、白同様に膨張色なため、空間を広く見せる効果があります。

カツデンでは2003年に階段事業をスタートした当初から、アイボリーを標準色として採用しています。アイボリーのスチール製階段は、優しくて、かつ上品な印象を受けます。

グレー

白と黒の中間的な色合いであるグレーも、階段の色として多く選ばれています。階段をグレーにすることでクール、スタイリッシュな印象が強くなります。黒ほどは厳かな感じはなく、主張も強くないため、比較的馴染みやすいのも特徴です。

ただし、濃いグレーか薄いグレーかでだいぶ印象は変わります。濃いグレーはダークな雰囲気になりますし、薄いグレーは柔らかい雰囲気になります。一口にグレーといっても幅は広いので、各階段メーカーが提供するグレー系の色を確認することが大切です。

カツデンではグレー系の色として「パールグレー」を採用しています。少し暗めの色合いですが、わずかにキラキラと反射する金属粉が混ざった塗料です。

ブラウン

ブラウン系の色の階段も多くあります。ブラウンは土や木などの自然を連想させ、自然が持つ暖かみを感じやすいのが特徴です。緊張を和らげ、落ち着きをもたらす効果があります。リビング階段をブラウンにすることで、リラックスできる空間を作れます。

カツデンはブラウン系の色として「ラスティアイロン」を採用しています。鉄が錆びたような色合いを表現し、ブラウンを中心に赤、黒がまばらに散らばる独特な塗料です。直射日光が当たる場所では、その質感が薄れてしまう点は注意が必要です。

階段の色以外に気にすべきポイント


写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」

続いて、階段の色以外で気にした方が良いポイントも解説します。階段のデザイン性を高めるには、次の3つも重視することをおすすめします。

  • ささら桁・段板のデザイン
  • 手すりのデザイン
  • 階段に付ける照明の明るさ・色

1つ1つのポイントについて詳しく解説していきます。

ささら桁・段板のデザイン

ささら桁や段板のカラーについて解説しましたが、デザインも大事です。

メーカーにもよりますが、ささら桁はさまざまな形状のものを選択できます。たとえば、真っ直ぐになっているものや、段に合わせてギザギザになっているものなどがあります。デザインを変えることでも、やはり雰囲気が変わってきます。

段板についても同様です。段板は木だけでなくスチールにすることもできます。さらに、カツデンの場合ですが、縞鋼板や穴のあるデザインにすることも可能です。

手すりのデザイン

手すりは階段の中でも目に入りやすいパーツです。そのため、安全性だけでなくデザイン性も重視した手すりにすることをおすすめします。

手すりには丸棒タイプとフラットバータイプがあります。丸棒タイプは柔らかい雰囲気、フラットバータイプは引き締まった雰囲気になります。

また、手すりの素材は木とスチールの2種類があります。木はナチュラルな雰囲気、スチールはシャープな雰囲気にすることが可能です。

階段に付ける照明の明るさ・色

階段の色だけでなく照明の明るさや色にもこだわることをおすすめします。照明によって階段の見え方が大きく変わってくるためです。

照明の色は次の5種類に分けられます。電球色がもっとも黄色っぽい色で、下に下がるごとに白っぽい色になっていきます。

  • 電球色
  • 温白色
  • 昼白色
  • 昼光色
  • 白色

照明の色について悩む場合は、温白色にするのが無難です。黄色すぎることもなく、優しくて明るい雰囲気を出してくれるためです。

カツデン製品の特徴と色のバリエーション

最後に、次の3つのカツデン製品を紹介します。

  • シースルー階段「ObjeA」
  • フレキシブル階段「FRIS」
  • 片持ち階段「DANDEL」

各製品の特徴および階段色のバリエーションについて、詳しく解説していきます。

シースルー階段「ObjeA」

ObjeAはカツデンの代表とも言える製品であり、ささら桁のデザインや手すりの形状、段板の素材・デザインなどの選択肢が多いのも特徴です。

スチールは耐久力があり他の金属よりも加工しやすい特徴を持っています。ObjeAはスチールの特性を活かし、細いデザインを実現しており、開放感・採光性に優れています。

ささら桁のカラーは全部で10種類あります。

  • ピュアホワイト
  • 艶消しブラック
  • 半艶ブラック
  • アイボリー
  • パールグレー
  • ラスティアイロン
  • ピュアホワイト
  • シグナルレッド
  • トラフィックイエロー
  • ペールグリーン
  • パステルブルー

更に、木製の段板を選択した場合、次の6種類から色を選択できます。

  • ホワイト
  • クリア
  • ダーク
  • ココア
  • リアルブラック
  • グレー

製品紹介 詳細
ObjeA」の詳細・価格>>

フレキシブル階段「FRIS」

FRISはシースルー階段からささら桁をなくし、壁とスチール製のロッド(棒)のみで固定している階段製品です。ささら桁をなくすことで、開放感・採光性を更に高めています。

ささら桁をなくしても揺れにくいのが特徴です。無駄がないデザインでもあり、スタイリッシュな雰囲気があります。

カラーバリエーションはObjeAと同じ10種類となっています。また、木製段板色は6種類です。カラーバリエーションが豊富なのは、他の製品でも共通しています。

製品紹介 詳細
FRIS」の詳細・価格>>

片持ち階段「DANDEL」

DANDELはささら桁がなく、片方の壁のみで固定されている階段製品です。片方の壁のみで固定することで、段板が宙に浮いているような見た目になっています。

独特なデザインをしており、オリジナリティを出したい方におすすめです。壁がない側には手すりを設置できるため、建築基準法に準拠すると共に、安全性をしっかり確保できます。

カラーバリエーションはObjeAと同じ10種類、木製段板色も同じ6種類となっています。

製品紹介 詳細
DANDEL」の詳細・価格>>

まとめ

本記事では階段の色の選び方について解説しました。階段の色はどのように検討していけば良いのか、お分かりいただけたかと思います。

階段の色を変更することで、空間の雰囲気を大きく変えることが可能です。特にリビング階段にする場合、リビング全体のイメージを壊さないためにも、色には気を配るべきです。

カツデンの製品は、ささら桁や木製段板のカラーバリエーションが豊富であり、リビングのイメージに合った階段を設置することができます。

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