子育て中やペットを飼っているご家庭にとって、階段は日常生活の中でもリスクの高い場所のひとつです。特に小さなお子様や元気に動き回るペットは、階段から転落してケガをする可能性も否定できません。
大切な家族の安全を守るために、階段に柵を設置することを検討してみてはいかがでしょうか。今回は、階段用の柵の種類や特徴、選び方のポイントについてご紹介します。階段の安全性を高めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
階段の柵の種類
写真:階段に設置された木製ゲート
出典:楽天
階段の柵には、たくさんの種類があってどれを選べばいいのかわからないという方も多いかもしれません。取り付け方や素材などその種類はさまざまです。設置の際は、用途や場所に合ったものを選択しましょう。
階段の柵の種類①取り付け方
取り付け方は主に3つです。固定するタイプや簡易固定タイプ、置くだけの自立タイプなどがあります。
固定型
壁や階段の柱に固定して取り付けるタイプのことです。ネジなどで固定するので安定感が非常に高いです。しっかりと固定されるので、一度設置すると子どもやペットが簡単に動かすことはできません。
長期間使用する場合や、転落のリスクが高い場合に最適です。ただし、設置や取り外しに時間がかかったり、取り外した後に壁や柱に跡が残ったりすることも。賃貸住宅や壁を傷つけたくない場合には不向きなので注意してください。
簡易固定型
柵を伸縮させ、階段の入り口や壁などに押しつけて固定するタイプもあります。工具を使うことなく設置できるので、取り外しも簡単です。
壁や柱に傷をつけることなく、必要なときだけ設置できるので、短期間だけ設置したい場合や賃貸住宅での使用に最適です。ただし、固定式に比べると強度がやや劣ることがあり、子どもやペットが強く押すと動く可能性があるので注意しましょう。
自立型
工具などを使用せず、置くだけで自立するタイプもあります。持ち運びができて設置場所を変えられる点が大きなメリットです。2階で過ごす時は階段の上部で使用して、1階のリビングで過ごす時は降ろすなど簡単に移動できます。
ただし、ぶつかったりして衝撃が加われば動いてしまう点がデメリットです。階段で使用する場合、安全性は少し劣ってしまうので注意してください。
階段の柵の種類②素材
階段の柵には木製やプラスチックなど、素材の種類もたくさんあります。お部屋の雰囲気や耐久性などを考慮して選びましょう。
木製
木製の柵は、インテリアに馴染みやすい特徴があります。温かみのあるデザインで、ナチュラルな空間に調和しやすくなっています。特に、木造住宅や自然素材を多く使用した家にはおすすめです。
プラスチック製
軽くて取り扱いが簡単なプラスチック製は、持ち運びがしやすく楽に設置ができます。価格も比較的安価で、カラーバリエーションも豊富。子どもが誤ってぶつかったりしても、柔らかめのものであれば怪我のリスクが少ないでしょう。
また、カラーも豊富にあるので、お部屋の雰囲気に合ったものを選びやすいのもメリットです。ただし、長期間使用すると劣化や色あせが目立ってきてしまうことも。加えて、強度の面ではスチール製に比べると劣る点がデメリットです。
スチール製
スチール製は非常に耐久性があります。強度が高く長期間にわたって使える点が大きなメリットです。子どもやペットが激しく動いても、簡単に壊れる心配はありません。
細くても強度があるためデザイン性が高く、スタイリッシュな見た目の製品が多くあるので、シックな家でお部屋に馴染む柵が欲しいという方にぴったりです。ただし、他の素材に比べると少し冷たい印象を与えることも。家の雰囲気やインテリアとの調和を考えて設置を検討しましょう。
階段の柵の種類③開閉の仕方
階段の柵には、手動で開け閉めするものや自動で閉まるものなど開閉の仕方にも違いがあります。用途に応じて使いやすいものを選ぶようにしましょう。
手動
手でロックを解除して柵を開け閉めします。子どもが簡単に開けられないような、安全機能が備わっているものが多くあります。手動のものは至ってシンプルで、コストパフォーマンスもいいのが特徴です。ただし、何度も開け閉めするのは手間になる場合があり、階段をよく使うなど開閉の回数が多いようであれば、少し面倒に感じてしまうかもしれません。
オートクローズ
柵を開けると自動で閉まる機能の柵もあります。手を離すと自然に柵が閉まるので、子どもやペットの動きに気を取られていても、閉め忘れがありません。ただし、閉まるまでに子どもやペットが出てしまったり、挟まれたりしないように注意が必要です。忙しい育児中の家庭には最適ですが、手動に比べるとやや高めの価格になります。
スライド式
ドアのようにスライドさせて開閉するタイプの柵もあります。扉が前後に開かないため、限られた空間でも設置が可能。スペースが限られた場所に設置する場合には、特におすすめです。片手で簡単に開け閉めできるものも多いので、使い勝手もいいでしょう。
階段用の柵を選ぶ際のポイントは?
写真:階段の下部に設置された柵
出典:KATOJI
階段用の柵を選ぶ場合は、設置する場所によって違いがあることを理解しておきましょう。階段用の柵は、設置する場所によって適したタイプが異なります。
特に、階段の上部と下部では、安全面から異なる選択が求められます。また、インテリアや家の雰囲気に合わせたものを選ぶこともポイントです。ひとつずつ見ていきましょう。
階段の上部に設置する
もしも、階段の上部から転落した場合は、階段下まで落ちる危険性が非常に高いです。小さな子どもやペットが落下すれば、大きなケガにつながります。2階で過ごすことが多いという場合は、階段の上部は最も安全性が求められるので、しっかりと固定できるタイプがおすすめです。
階段の上部には、耐久性や強度に優れた柵を選んで、子どもやペットが簡単に動かせないように壁や柱にしっかり固定しましょう。また、階段は頻繁に使う場所でもあるため、確実に閉まるかどうかをチェックして選んでください。
取り付ける際は、階段の縁に近すぎない場所に設置することもポイント。できるだけ階段の少し手前に設置し、開閉時に誤って子どもやペットが階段側に移動してしまわないように注意しましょう。
階段の下部に設置する
子どもやペットが勝手に階段を登ってしまうことを防ぎたい場合は、階段の下部に柵を設置します。転落の危険は階段上部ほどではないものの、転倒やケガのリスクが全くないわけではありません。
階段の下部に設置するのであれば、置くだけで自立するタイプの柵でも良いかもしれません。置くだけの柵なら、子どもが成長して安全性をそれほど心配しなくなった段階で、簡単に取り外しできます。階段の使用頻度に応じて、開閉のしやすいタイプを選ぶのがポイントです。
家の間取りや内装デザインとの調和も考える
階段用の柵は、ケガのリスクを防ぎ安全性を保ちますが、見た目やインテリアに影響を与えるアイテムでもあります。特にリビングや玄関などは、家族や来客が頻繁に目にする場所なので色やデザインにも考慮することが大切です。
木造住宅やナチュラルなインテリアの場合は、木製の柵であればお部屋に溶け込みやすく、家の全体的な雰囲気を損ないません。モダンでシンプルなインテリアの場合は、ステンレス製やシンプルなデザインの柵がマッチしやすいです。
お部屋の雰囲気だけでなく、設置する階段のデザインに合うような柵を検討しましょう。階段用の柵は、カラーバリエーションや素材の組み合わせがとても大切です。階段に合った色や素材を選ぶことで、柵だけが浮かず空間に自然に馴染みます。
まとめ
写真:カツデン/階段手すり
子育て中やペットを飼っているご家庭において、階段に設置する最適な柵を選ぶことは家族の安全と安心につながります。子どもやペットが階段から転落して大きなケガをしないためにも、階段用の柵を検討しましょう。
特に、階段の上部は頑丈に固定できる柵を選ぶなど、設置場所によって最適な柵の種類や特徴は異なります。どこに設置するかによって、安全かつ使いやすいものを選ぶようにしてください。また、階段やお部屋の雰囲気に合ったデザインの柵を選ぶことで、安全性だけでなく美観も保つことができます。
カツデンでは、柵やゲートを販売しておらず、必要な場合は別メーカーから購入する必要がある点にはご注意ください。