
蹴込み(けこみ)とは、階段の踏み板(段板)と段板の間に設けられる垂直部分、またはそこに取り付けられる板材(蹴込み板)を指します。地面に対して垂直なこの部分は、階段の強度、安全性、デザイン性に大きく関わる重要な要素です。
主な役割
蹴込み板がある場合、階段下が見えなくなるため昇降時の恐怖感を和らげ、踏み板のたわみを抑えて強度を高める効果もあります。また、つま先が蹴込み板に当たることでつまずきを防ぎ、安全性を向上させる役割も果たします。さらに、物の落下を防ぐ効果もあり、実用面でのメリットが多いとされています。蹴込み板には化粧板やクロスを貼ることで下地を隠す仕上げが一般的です。
一方で、蹴込み板がない階段は「ストリップ階段」「スケルトン階段」「オープン階段」とも呼ばれ、視線を通すことで開放感が生まれ、リビング階段などデザイン性を重視する空間に適しています。
蹴込みの寸法については、一般的に20mm以下が理想とされます。これは蹴上げ(階段一段の高さ)とのバランスにより昇降のしやすさや安全性を左右するためです。
注意点
蹴込みがないことで、小さな子供が落下する、物を落下させる可能性が高まります。安全性とデザイン性のバランスを踏まえ、蹴込み板の有無を決めるようにしましょう。
また、どんな階段でも蹴込み板の有無を決められる訳ではなく、スケルトン階段にする場合はそれ専用の製品を選択する必要があります。一般的に、スケルトン階段は箱階段の3〜5倍程度の価格になることが多いです。
カツデンの工夫
カツデンは、シースルー階段(スケルトン階段、ストリップ階段、オープン階段)を住宅用に規格化した商品を製造販売していますが、蹴込み板がをオプションとして追加することも可能です。
また、WAVES DANDEL、WAVES Spiralは蹴込みがある階段です。Gradeaは、蹴込み板がないのですが、段板が厚くて隙間を無くしており、実質的に蹴込み板があるような状態になります。















