皆さん、こんにちは。カツデンの編集部です。
マイホームの階段をせっかくだからおしゃれにしたいと思っているものの、何をどうすればおしゃれになるのか分からない、という方は多いのではないでしょうか。
本記事では階段をおしゃれにするためのポイントについて解説します。素材や設置場所、手すりなど、各部位を決める際に考えたいことをまとめました。
本記事を読むことで、自分好みのおしゃれな階段について考えることができます。階段のインテリアにこだわりたい方はぜひ参考にしてください。
階段には何が必要?
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
そもそも、一般住宅の階段には何が求められるのでしょうか。階段に求められる要素をまとめると、次の3つということになります。
- 機能性
- 安全性
- インテリア性(おしゃれ)
この3つのうちどれか1つのみに特化するのではなく、バランスよく優れていることを目指す方がおすすめです。たとえば、インテリア性だけを重視しても、使いにくかったら愛着を持てないですし、安全性が低かったら不安を抱えたまま利用し続けることになります。
1つ1つの階段に求められる要素について、詳しく解説していきます。
機能性
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
階段はまず使いやすいかどうかが肝心です。どんなに美しい階段でも使いにくければ、不満を感じてしまうもの。家族全員にとって使いやすいことを意識しましょう。
階段は設置場所などによっては、窓からの日差しや照明の光を遮ってしまったり、空気の循環を妨げてしまったりする場合もあります。そのため、光や空気の流れを計算したうえで、階段の設置場所や形状を考えることが大切です。
また、家族の生活動線に適した場所に設置することも大事です。たとえば、玄関から階段まで遠すぎると、2階に個室がある人にとって不便になります。その家で実際に暮らすことをイメージして階段を設置する必要があります。
安全性
写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」
階段は安全性が十分であるかどうかも重要です。階段は毎日必ず使うもの。特に忙しい朝などは、焦って階段を昇り降りすることも多いです。階段でつまずくなどして怪我をすることができるだけないように設計することが大切です。
たとえば、段板を滑りにくいものにしたり、手すりを握りやすいものに変えたり、階段の幅を広めにしたり、といった安全対策があります。
安全への考え方は、人ごと、家族ごとに異なります。多くの場合、デザイン性と安全性を高いレベルで両立することは難しく、どの程度まで妥協できるか?を家族で話し合ったほうが良いです。
たとえば、手すりの隙間から落下することを気にしてガラスパネルにすると、トップレールしか掴むところがないので、階段を転げ落ちるリスクが上がるなど……。話し合うときも、お互いの考え方を尊重しながら、慎重に選んでいきましょう。
インテリア性(おしゃれ)
写真:カツデン/オリガミ片持ち階段「WAVES DANDEL」
インテリア性も重要な要素の1つです。最近は玄関ホールではなく、リビングに階段を設ける事例が増えました。また、Instagramなどでおしゃれな階段の写真を上げる方も多く、そういったものに憧れを抱く方もいると思われます。
リビング階段の場合は特にデザインを重視し、リビングの居心地をより良くすることが大切です。家の雰囲気に合ったおしゃれな階段を設置すれば、気持ちも晴れやかになります。
おしゃれな階段にするために考えるべきこと
写真:カツデン/オリガミ片持ち階段「WAVES DANDEL」
おしゃれな階段にするためには、次の4つの項目について考えることをおすすめします。
- 1.蹴込み板の有無にこだわる
- 2.階段の素材にこだわる
- 3.階段の設置場所にこだわる
- 4.階段の手すりにこだわる
これらの4つの項目をそれぞれ考えることで、インテリア性を重視しつつも、機能性・安全性も満たしている階段を検討しやすくなります。
なお、階段の素材や手すりの形状に関しては、階段メーカーによってどこまで自由にカスタマイズできるか変わりますので、その点にも気をつけてください。
1つ1つの項目について詳しく解説していきます。
1.蹴込み板の有無にこだわる
写真:一戸建ての階段の選び方
出典:SUUMO
階段は足を乗せる板である段板、段板を支えるためのささら桁、段板の間をつなぐための蹴込み板の3つで構成されることが多いです。しかし最近は、蹴込み板がない階段をリビングに設置する方も増えています。
蹴込み板がある一般的な階段は箱階段、蹴込み板がない階段はシースルー階段やストリップ階段、あるいはスケルトン階段などと呼ばれています。
それぞれの階段はインテリアの面から見てどうなのか、みていきましょう。
箱階段(蹴込み板あり)
箱階段は箱を積み上げたかのような見た目の昔ながらの階段を指します。蹴込み板が存在し、下は見えなくなっています。
箱階段は光や風を遮ってしまうため、開放感の面ではシースルー階段に劣ります。また、定番の階段であるためおしゃれを重視する方にとっては物足りなく感じることもあるでしょう。
ただ、箱階段には階段下を有効活用しやすいというメリットがあります。階段下は収納スペースやトイレとして利用できます。また、箱階段であっても手すりや段板の素材などを工夫することでおしゃれに見せることは可能です。
シースルー階段(蹴込み板なし)
シースルー階段は蹴込み板がなく、下が見える階段を指します。蹴込み板がない分圧迫感を感じにくく、無駄を省いたデザインのためスタイリッシュに見えるのが強みです。また、採光性や風通しの良さも優れています。
おしゃれ重視の方にはシースルー階段は特に人気が高いです。ただし、シースルー階段の場合、階段下は収納スペースにすることは難しくなります。また、箱階段に比べると費用も高めになることが多いです。
2.階段の素材にこだわる
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
階段の段板やささら桁、手すりなどはさまざまな素材から作ることができます。階段の素材として多く用いられているものは次の3つです。
- 木
- スチール(アイアン)
- ガラス
素材によって階段の印象や手触りが大きく異なります。そのため階段をおしゃれにしたい場合は、素材にもこだわることが大切です。
各素材の特徴について1つずつ解説していきます。
木
木は階段の素材としてもっとも多く使われています。金属に比べると費用が安いうえに、ナチュラルな雰囲気を作り出すことができます。また、木の手触りや香りを楽しめるのもメリットでしょう。
スチール(アイアン)
スチールは階段の素材として使われる代表的な金属です。スチールの魅力は、見た目の美しさにあります。スマートな雰囲気を作りたいならスチールがおすすめです。
さらに、スチールはアルミなどの他の金属に比べると耐久性が高く、細いデザインも候補に入れやすいです。細いデザインを選択することで、採光性や風通しの良さを高めることができるため、スチールはリビング階段と相性が良いと言えます。
ガラス
導入例はそこまで多くはありませんが、階段の段板はガラスにすることも可能です。ガラスは光を通すため、開放感を出すことができます。また、シースルー階段の段板をガラスにすると、段板が宙に浮いているかのような感じになります。
ガラスのデメリットとしては、指紋やほこりが目立ちやすいことが挙げられます。また、下から透けてしまう点も、人によっては気になるかもしれません。その場合はガラスに乳白色のフィルムを貼ることも検討してみると良いです。
ガラスの素材に対応しているメーカーはそこまで多くはありません。ただ、カツデンの製品に関しては、段板をガラスにカスタマイズすることも可能です。
3.階段の設置場所にこだわる
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
おしゃれを重視するなら階段の設置場所は大切です。理由は単純で、あまり目立たない場所にある階段をおしゃれにしても、費用がかかるだけでそこまで意味はないためです。おしゃれを重視するならやはり、リビングの目立つところに設置したいところです。
とはいえリビングの真ん中に階段があると、リビングを行き来する際は一々回り込まないといけなくなってしまうデメリットがあります。機能性とおしゃれの両方を考慮して、階段の設置場所を決めることが大切です。
4.階段の手すりにこだわる
写真:カツデン/階段手すり
階段の手すりにもしっかりこだわることが大切です。なぜなら、手すりは階段のパーツの中でも目に入りやすいためです。予算に余裕がない場合は、手すりだけおしゃれにするのもおすすめです。手すりだけならそこまで費用はかからないことが多いです。
たとえば、手すりだけでもスチールにすれば、引き締まった印象を与えてくれます。木の階段本体とスチールの手すりを組み合わせても、十分におしゃれな印象を与えることができます。
手すりのデザインを検討するうえで大切なのが、安全性との両立です。特にシースルー階段の場合、子どもが手すりの隙間から落ちてしまったり、握りづらくて転げ落ちたりといったことに配慮する必要があります。
手すりにガラスパネルをつける選択肢もありますが、開放感が削がれてしまうのが惜しいところです。他の対策としては、横桟やワイヤーが付いた手すりを選択したり、さきほども解説したように一時的に安全ネットを付けたりする方法があります。
階段をよりおしゃれにするには?
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
階段のおしゃれ感をさらにアップさせたい方は、次の5つのポイントも意識してみると良いでしょう。
- おしゃれな階段照明を取り付ける
- 吹抜けと組み合わせる
- 中二階を作る
- 家具や床・壁材との相性を考える
- 階段下との統一感を意識する
ただし、これらのポイントも抑えるとなると、相応に設置費用もかかってきます。予算面も考慮しつつ、何を重視するか決めることが大切です。
1つ1つのポイントについて詳しく解説していきます。
おしゃれな階段照明を取り付ける
写真:カツデン/片持ち階段「DANDEL」
階段に当てる照明にも、できればこだわりたいところです。照明のデザインや光の色によって階段の印象は変わってきます。
たとえば、シンプルでかっこよいスチール階段なら、照明もシンプルなデザインの方が相性が良い可能性があります。また、照明の光を昼光色にすれば爽やかな印象になりますし、暖色系にすれば温かみのある印象になります。
照明には「ブラケットライト」「シーリングライト」「ペンダントライト」「フットライト」など多くの種類があります。どれを選択するかで階段の印象がまた変わってきます。たとえばブラケットライトは影を作れるため、落ち着いた雰囲気にすることが可能です。
吹抜けと組み合わせる
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」
シースルー階段の開放感をより高めたいなら、吹抜けと組み合わせるのがおすすめです。吹抜けとは1階の天井と2階の床がなく、上下の階が繋がった空間を指します。
吹抜けにはリビングを広く見せる効果があります。また、二階の窓からの日差しがリビングまで届くため、気持ち良さがアップします。
ただし、吹抜けには「エアコンが効きにくくなる」「リビングの音が二階まで届く」などのデメリットもあります。メリット・デメリットの両方を考慮して検討しましょう。
中二階を作る
写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」
中二階を作るというのも選択肢の1つです。中二階とは階段の途中に設けられるスペースを指します。中二階があると空間に立体感が生まれて、おしゃれ感が増します。また、中二階込みで階段のインテリアを考える楽しさもあります。
加えて、中二階は作業スペースとして有効活用できるのもメリットです。ただし、設計が複雑になる分建築費用はかかりますので、明確な用途がある場合のみ導入することをおすすめします。
家具や床・壁材との相性を考える
写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」
階段を設置する際は家具や床・壁材との相性を考えることも大切です。相性が良ければ、自宅にマッチした最高の階段になります。
たとえば、家具と階段の色を黒で統一することで力強い雰囲気を作ったり、壁と階段を白で統一してかわいらしい雰囲気にしたり、といったようにです。
また、階段の壁に小物や絵画をかけたり、踊り場に棚を作ってオブジェを置いたりすることでも、おしゃれ感を一段と高めることができます。
階段下との統一感を意識する
写真:カツデン/立体トラス階段「DEROUS」
階段下との統一感を意識することも大切です。
箱階段の場合は階段下は見えなくなっていますが、シースルー階段の場合はスペースが空いています。このスペースをどうおしゃれにするか考える必要があります。
あくまで例ですが、「階段下にテレビを置く予定だから、黒色の階段にして統一感を出したい」「木製の家具や本棚を置く予定だから、木製の階段の方が合うかな」といったように、階段下に何を置くかを考慮して、階段デザインを考えていきます。
まとめ
本記事では、おしゃれな階段を考える際のポイントについて解説しました。どのような点を意識すれば階段のおしゃれ感がアップするのか、お分かりいただけたかと思います。
階段は毎日必ず使うもの。おしゃれな階段をリビングや玄関ホールに設置することで、毎日気持ちよく過ごすことができます。また、リビングにおしゃれな階段があれば自然と家族も集まるようになり、コミュニケーションが増える効果もあるでしょう。