

屋外階段とは、住宅の外に設置された階段であり、避難用と一般昇降用の2種類があります。屋外階段を設置することで、屋上を活用しやすくなったり、二世帯住宅を実現しやすくなったりするメリットがあります。
本記事では屋外階段とは何かについて解説します。屋外階段の種類やメリット、設置の際の注意点についてまとめました。
本記事を読むことで、屋外階段を設置すべきかどうか判断できるようになります。屋外階段の設置に興味があるという方はぜひお読みください。
屋外階段とは?

写真:カツデン/アルミ製屋外用らせん階段「KD Spiral」
屋外階段とは、文字通り屋外に設置された階段を指します。具体的には、「外気に開放されている」部分を有する階段のことです。
屋外階段の定義に関しては、行政によって細かく異なります。
「建築基準法及び同大阪府条例」では「階段の周長の1/2以上が外気に開放されている」場合に、屋外階段として取り扱うと記載されています。ただし、屋外階段に腰壁手すりが設けられている場合は、以下の条件が追加されるとも記載されています。
- 1.手すりの上方で天井高の1/2以上となっている
- 2.手すりの1.1 m以上が外気に開放されている
屋内階段との違い
屋内階段とは、建物の内部に設置される階段を指します。一般住宅やビルなどの建物において、各階を繋ぐために導入されます。
屋内階段と屋外階段の大きな違いは、雨や風の影響を受けるかどうかです。屋外階段は雨に濡れるため防水対策が必要です。また、風によってゴミやホコリが飛んでくるので、掃除をしっかり行う必要があります。
また、階段に使われる素材にも違いがあります。屋内階段は木、もしくはスチールで作られることが多いです。屋外階段の場合、雨に弱い木はほとんど使われません。
日常生活で頻繁に使う屋外階段に関しては、耐久力の高いスチールで作られることが多いです。スチールはそのままだと錆びやすいので、メッキ加工を施して錆びにくくします。また、たまに使う用途の屋外階段には、アルミが用いられることもあります。
アプローチ階段との違い
一般的には屋外階段は、庭やテラスから2階のバルコニーへ、あるいはバルコニーから屋上へ昇るための階段を指します。門の入口から玄関までの通路(アプローチ)に設ける階段も同じく屋外にありますが、こちらはアプローチ階段と呼ばれることが多いです。
アプローチに階段を設置することで、住宅全体に立体感が生まれ、おしゃれに見えるメリットがあります。また、傾斜地に建築する場合など、建物と地面に高さ違いが発生するときにはアプローチ階段は必須になるケースが多いです。
屋外階段の種類

写真:カツデン/アルミ製屋外用らせん階段「KD Spiral」
屋外階段には大きく分けて次の2種類があります。
- 避難用
- 一般昇降用
ひとつひとつの種類について詳しく解説します。
避難用
避難用の屋外階段は、地震や火災などの災害時に使う階段を指します。避難階段には「屋内避難階段」「屋外避難階段」「特別避難階段」の3種類があります。
日常的に使うのではなく、あくまで緊急時に使うことを目的とします。マンションや学校に設けられることが多いです。火災などで室内階段を利用できない状況でも、屋外階段であれば、地上に安全に避難できる可能性があります。
一般昇降用
こちらは日常生活で使うための階段を指します。庭から2・3階の部屋やバルコニーに繋がる階段、バルコニーから屋上に繋がる階段などが該当します。一般昇降用の屋外階段は日常生活においてスムーズに昇降できることを重視する必要があります。
当記事では、こちらの一般昇降用屋外階段をメインに解説していきます。
屋外階段のメリット

写真:カツデン/アルミ製屋外用らせん階段「KD Spiral」
屋外階段のメリットは次の3つです。
- 屋上を活用しやすくなる
- 二世帯住宅を実現できる
- 外観のアクセントになる
このようなメリットを享受したい方には屋外階段がおすすめできます。ひとつひとつの屋外階段のメリットについて詳しくみていきましょう。
屋上を活用しやすくなる
屋外階段があることで、屋上を活用しやすくなります。屋上へ昇るのにはしごを使うよりも階段を使う方が安全ですし、両手が塞がっていても問題ありません。
屋上へ昇るのが大変だと、せっかく屋上を設置したのにも関わらず、あまり活用しなくなってしまいます。屋外階段があれば、屋上で景色を楽しむ、洗濯物を干す、バーベキューなどのアウトドアの趣味を楽しむ、といったことをもっと手軽に行えます。
住宅の中をリフォームして、屋内階段を追加して屋上に昇れるようにする方法もありますが、リフォーム代が多くかかってしまいますし、生活スペースを削らないといけません。屋外階段を後付けするだけなら、リフォーム代を抑えることが可能です。
二世帯住宅を実現できる
屋外階段を設置することで、二世帯住宅を実現しやすくなります。二世帯住宅とは、親世帯と子世帯といった2つの家族が同じ屋根の下で暮らしつつも、各世帯が独立性を持って過ごせるようになることを目指す住宅のことです。
二世帯住宅を実現する場合、玄関を共有しないケースが大半だと思いますが、屋外階段を設置すれば玄関を分けることができ、互いのプライバシーを守れます。
外観のアクセントになる
屋外階段は住宅の外観をおしゃれにする役割も果たしてくれます。屋外に設置した階段が、住宅のアクセントになってくれます。
屋外階段を設けるなら、「住宅のイメージにマッチしたデザインか」も重視することをおすすめします。
また、おしゃれを重視するなら、屋外にらせん階段を設置するのもおすすめです。くるくると回りながら昇降するらせん階段は、気品のある見た目から人気があります。高級感もあるので、らせん階段を設置すれば住宅までゴージャスに見せることが可能です。
屋外階段を設置する際の注意点

写真:カツデン/アルミ製屋外用らせん階段「KD Spiral」
続いて、屋外階段を設置する際の注意点について解説します。
屋外階段を設置する場合、次の3点に関してはあらかじめ考慮しなくてはいけません。
- 天候を気にして使う必要がある
- 掃除・メンテナンスの手間がかかる
- 防犯面に注意する必要がある
これらの対策を考えておかないと、設置した後に後悔する可能性があります。ひとつひとつの屋外階段の注意点について詳しく解説していきます。
天候を気にして使う必要がある
屋外階段は屋内階段と違って天候の影響を受けてしまいます。雨の日は傘をさしながら昇り降りしないといけません。雨で階段が濡れていると滑りやすいので、気をつける必要もあります。特に小さい子どもが急いで昇り降りすると、転倒して怪我をする恐れがあります。
商品によっては、屋根を付けることが可能な屋外階段もあります。屋根を付ければ、横殴りの雨以外は防げます。
また、雨で滑らないように、滑り止めテープを貼ること、段板用ゴムマットを貼ること、そもそも滑りづらい仕上げの段板を選ぶことをおすすめします。耐水性に優れており、屋外で使用できるタイプを選びましょう。
掃除・メンテナンスの手間がかかる
屋外階段の掃除は屋内階段と違って、つい後回しになってしまいがちです。屋外階段は外からゴミや落ち葉なども入ってくるので、むしろ掃除をこまめにやらないといけません。
また、屋外階段は雨風に晒される分、メンテナンスの手間が多くかかります。塗装が剥がれてしまった場合は、塗り直しを行う必要があります。また、年数が経過して防水機能が低下してきたら、防水加工を施さないといけない可能性もあります。
普段使い用の屋外階段は強度が肝心なため、スチールが使われることが多いのですが、メッキの仕方、塗装の仕方、周辺環境によっては錆びる可能性があります。安心して屋外階段を使うためには、定期的な状態チェックとメンテナンスが欠かせません。
とはいえ、乗った瞬間に壊れてしまうほど錆びるには数十〜百年単位の時間が必要なので、錆びたからといって「今すぐ壊れるのでは?」という心配はありません。
防犯面に注意する必要がある
屋外階段を設置する場合、防犯面にも気をつける必要があります。なぜなら、外に階段があると、簡単にバルコニーなどから侵入できてしまうためです。
屋外階段を設置するなら、防犯カメラや防犯アラームを設置したり、人の出入りに反応して照らすセンサーライトを設置したりして、防犯対策を万全にすることが大切です。
また、バルコニーの窓には補助錠を取り付け、防犯フィルムを貼ることによって、不審者の侵入を防ぎやすくなります。
カツデンの屋外階段『KD Spiral』

カツデンは屋内階段だけでなく、アルミ製の屋外用らせん階段『KD Spiral』を提供しています。『KD Spiral』は庭やテラスからバルコニーへ、バルコニーから屋上へ昇るための階段として最適です。
『KD Spiral』はアルミで作られています。アルミは金属の中でも加工がしやすく、耐食性が高くて錆びにくいのが特徴です。また、独特な光沢も美しいと感じます。
更に、らせん階段なので、省スペースにも設置しやすいですし、曲線が美しく気品も感じられるのが魅力です。アルミ製のらせん階段は住宅の良いアクセントになってくれます。
『KD Spiral』はデザインのバリエーションが3種類もあります。
- R格子
- トリプル格子
- パンチングパネル
住宅の外観と相性の良いデザインを選択することが可能です。
ただし、メイン階段としての強度は持っていないため、サブ階段としての用途で使う前提である点にご注意ください。
そのため、二世帯住宅のアプローチとしては使用できません。
カツデンのシースルーアプローチ階段『APPROAD』

カツデンではもう1つ、屋外に設置する階段を提供しています。それがアプローチ階段の『APPROAD』です。2024年11月28日に発売された新商品となっています。
『APPROAD』の最大の特徴は組み立て式であることです。現場で組み立てるだけで完成するため、建築業者側の工期短縮、人件費削減が期待できます。できるだけ時間とコストを抑えてアプローチ階段を設置したい方におすすめです。
それでいて、1mm単位で寸法の調整が可能です。また、事前に工場にて仮組検査が行われており、現場での組み立て時のトラブルを最小限に抑えています。
デザインもシンプルで無駄がなく、どのような住宅にも合わせやすいです。なおかつ、フロート感(地面から浮いているように見える)のあるデザインで、アプローチ階段の中でもオリジナリティが高いのも特徴です。
外に階段を設置して、住宅の外観をおしゃれにしたいという場合は、こちらのアプローチ階段の設置もぜひご検討ください。
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まとめ
本記事は屋外階段について解説しました。屋外階段のメリット・デメリットがお分かりいただけたかと思います。
二世帯住宅にしたい、玄関も世帯ごとに分けるようにしたい、という場合は屋外階段の設置を検討してみるのもおすすめです。また、屋上を手軽に活用できるようにしたい場合にも、屋外階段の設置がおすすめできます。
ただし、屋外階段は雨に濡れて滑りやすくなる点には注意が必要です。階段用ゴムマットを取り付けるなど、滑り対策が必要になる場合があります。また、メンテナンスのコストがかかることや、防犯対策が必要になる点にも気をつけて設置しましょう。
屋外階段を設置する場合、カツデンの『KD Spiral』もぜひご検討ください。カツデンの『KD Spiral』は省スペースにも設置しやすいですし、デザイン性にも優れています。住宅の外観がよりおしゃれになるメリットもあるので、おすすめです。















