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KDATブログ
2022.07.15 コラム

らせん階段を設置して「後悔」した人たちの理由トップ3

この記事の監修

二級建築士/係長 高木 智加
二級建築士/係長高木 智加

皆さん、こんにちは。カツデンアーキテックの編集部です。

高いデザイン性と優れた採光性によって、明るく開放的な空間を演出できるらせん階段。その美しさから「自宅にらせん階段を取り入れたいな」と検討されている方々も増えています。

ただし通常の階段とは形状が大きく異なることもあり、実際に導入してから「機能面や安全面で後悔しないか」と不安に感じる方が多いのも現状です。結論から言うと、一部から「らせん階段を設置して後悔している」という声も実際に上がっています。

そこで今回は『らせん階段を設置して「後悔」した人たちの理由』を知るべく、ネットブログ・Yahoo!知恵袋・TwitterなどのSNSなど、あらゆるネット媒体から声を調査。そこから見えてきた「後悔の理由」をランキング形式でご紹介していきたいと思います。

らせん階段を設置して「後悔」した人たちの理由トップ3


写真:カツデンアーキテック「Modelia シースルーらせん階段」

それでは早速ですが、各ネット媒体から調査した『らせん階段を設置して「後悔」した人たちの理由トップ3』を紹介します。
・1位 階段の踏み外し
・2位 大型家具の搬入ができない
・3位 冷暖房費がかさむ

1位 階段の踏み外し


写真:カツデンアーキテック「Modelia シースルーらせん階段」

らせん階段を設置して後悔した理由として、最も多く見られたのが「階段の踏み外し」というものでした。

らせん階段は通常の階段とは異なり、段板が三角形になっています。特に心柱側は足場の面積が少なく、踏みどころが悪いと踏み外しの原因になります。しっかり手すりを使えば問題ありませんが、慣れであったり、お酒を飲んだ状態で踏み外したという実例があるようです。

その他には「小さなお子さまが生まれてから不安が絶えなくなった」というものです。何でも興味を示す幼少期は、階段を見れば上ろうとするもの。通常の階段でも危ないのに、隙間の多いらせん階段は特に落下リスクがあるのではないかと心配なようです。

住み始めた当初、妻が夜中に階段を降りている時に踏み板を踏み外すということが起きました。
らせん階段という、これまでの生活(住まいだけでなく、出先なども含む)で体験することの少ない階段の方式は慣れるまでは、通常の方式の階段に比べてこのようなことが起こる可能性が高いと言わざるを得ません。
ただ、この問題に対しては夜中に階段を降りるときは、ちゃんと手すりを掴んで電気をつけて降りることで解決されましたが。
引用:僕の失敗。マイホーム編。

踏み幅が中と外で違うので、踏み外して転倒する事故はかなり多いです。
とくに酔っ払っているとその確率は上がります。
引用:Yahoo!知恵袋

家が出来た当初は、夫婦二人でした。そして、オシャレならせん階段。遊びに来る友人たちからも、お褒めの言葉をたくさん頂きました。でも、問題は子供が生まれてからが問題でした。子供が出来てからの想定が出来てなかったのです。特に子供はいらないと考えていたわけではありませんが…。
子供生まれ、ハイハイをしだすと、階段があれば、よじのぼって行きたくなります。更に歩き出すと、階段になんとか登ろうとします。
普通の一般的な階段でも、危険ですが、らせん階段は更に危険度が高くなるのです。なぜなら、子供はどうしても格子部分から手や足、そして頭を入れたがってしまうのです。まだ、小さいのでそこからすり抜けてしまう危険もあります。
そんな事が心配で、階段には上らないようにストッパーをつけていますが、目が離せずにいます。
引用:新築マイホーム購入の懺悔 今更の後悔

2位 大型家具の搬入ができない


写真:カツデンアーキテック「Modelia シースルーらせん階段」

続いて多く見られたのが「大型家具の搬入ができない」というものです。

らせん階段は省スペースというメリットを持つ半面、階段を使った荷物搬入にはどうしても制限が掛かってしまいます。例えば、2階に寝室がある住宅は多いと思いますが「ベッドマットレスの搬入ができない」などの声が実際に上がっています。

また新築でらせん階段を設置した方については、引っ越しの際に2階への荷物搬入が出来ず、クレーン車による搬入が必要になり別途費用が掛かったという事例もあるようです。

よくあるトラブルは、らせん階段を経由して大きな家具の搬入ができないということですね。ベッドのマットレスなんかまず絶対無理です(そのために大型のクレーン車を手配したこともありました)。
引用:Yahoo!知恵袋

大型の家具などの荷物の搬入が困難ということもあげられます。
引越し当日に起こったことなんですけどね、アンティークテイストの大型チェストがあったんです。それを2階のフリースペースに置く予定でいたんですけどね、階段から2階に搬入しようと思ったら、チェストの長さが仇となってカーブのところでつっかえてしまったんですよ。(中略)
で、一旦降ろして階段を経由せずに腰壁から引き上げようと画策したのですが、重すぎてあげられないという事態に…
引っ越し業者さん曰く、もし上げるとすれば、応援を頼んで専用の器具を駆使してじゃないと無理とのこと。しかも費用が別途6万円ほど掛かると言う。僕は搬入を断念し、チェストは売却しました。
引用:僕の失敗。マイホーム編。

大型家電を搬入するときは必ず、家が狭小の建築家物件ということを後悔する。幅70cmのらせん階段で何度泣きを見たことか。今回も、完全に白旗。
引用:Twitter

3位 冷暖房費がかさむ


写真:カツデンアーキテック「Waves Spiral オリガミらせん階段」

最後に多く見られた後悔は「冷暖房費がかさむ」というものです。

これはらせん階段そのものに原因があるというよりは、らせん階段を設置する場所が吹き抜けになっているという点が大きな要因になっています。

例えば、らせん階段は「リビングとの相性が良い」ということから、よくリビングに設置されます。このリビングが吹き抜けになっていることが多く、かなり広い空間が生まれます。この広い空間こそが「広々とした開放的な空間」ではありますが、冷暖房効率はそれだけ落ちるわけです。

つまりらせん階段がどうこうよりも、家そのものが「高断熱・高気密」で設計されているかが大きなポイントになってきます。冷暖房費が増えたという声もこの点が抜けている場合が多いようです。

断熱性の低い建物でしたら、吹き抜けは上の階で冷房が効かず、下の階では暖房が効かなくなります。
ま、対策は、らせん階段以外の階段を別に設け、十分な断熱と、シーリングファンや床暖房などの吹き抜け対策をすることなのですが。
引用:Yahoo!知恵袋

私は住宅のコンサルタントをしている者です。
吹抜けは開放感があり、部屋を明るくする事に非常に有効です。しかし、それは高断熱高気密であってこそ有効なのです。
高断熱高気密の住宅は少ないエネルギーで家中を冷暖房できるという優れた特徴があります。吹抜けは1・2階の温度差をなくす働きをしてくれます。
ですが、高断熱高気密でなければ、他の方もおっしゃっていたように、デメリットの方が多くお勧めできません。
引用:Yahoo!知恵袋

らせん階段における「後悔」の対策


写真:カツデンアーキテック「Modelia シースルーらせん階段」

らせん階段を設置して「後悔」した理由のトップ3をご紹介しました。改めて並べると「階段の踏み外し」「大型家具の搬入ができない」「冷暖房費がかさむ」となります。

これらについてですが、対策次第で改善する場合もあります。ここでは『らせん階段における「後悔」の対策』について解説したいと思います。
・落下防止対策
・大型家具の搬入対策
・冷暖房対策

落下防止対策


写真:らせん階段に取り付けられた落下防止ネット
出典:グランドネット工業

まず最も後悔の理由で多い「階段の踏み外し」についてですが、簡単な方法は手すりをちゃんと使うことが挙げられます。そして段板の外側を歩くことを意識すれば、おのずと足場の面積は広くなるため踏み外しのリスクを軽減できます。

らせん階段そのものを改善するとすれば、段板に滑り止め加工が施されたものを選ぶと良いでしょう。夜間については電気をちゃんと付けるのも手ですし、LEDでらせん階段を装飾することでロマンチックな見た目になりつつ、夜間対策にも繋がります。

小さなお子さまについては、落下防止ネットの取り付け。蹴込み板※1が付いているタイプのらせん階段を選ぶ。手すりの隙間にガラスが貼ってあるタイプを選ぶ。このように選択肢はいくらでもあります。

落下防止ネットは「らせん階段の美しさを崩す」という声もありますが、「幼少期は子供の安全を優先する」という形で優先順位を決めるべきです。子供も成長しますので、いずれ落下防止ネットを外しても問題なくなります。それまでは割り切って考えれば良いでしょう。
※1 蹴込み板:段板同士を繋ぐ縦向きの板のこと。階段でつま先があたる部分。

大型家具の搬入対策


写真:大型家具を搬入する様子
出典:KAGUHA

一番対策が難しいのが大型家具の搬入です。根本的な解決にはらせん階段を大型のものにする他ありません。ただ、それは「省スペースで設置できる」というメリットを潰すことにはなりますので、よく考えてらせん階段を選ぶ必要が出てくると思います。

大型家具の搬入が難しい場合は、やはり基本的にクレーン車での搬入が必要になるでしょう。ネット上の声では「6万円掛かると言われた」とありますが、業者次第で費用はぐっと抑えることができます。参考までに価格をご紹介しておきます。

・2階への吊り上げ:16,500円
・3階への吊り上げ:22,000円
・4階への吊り上げ:33,500円
出典:株式会社ユーニック

冷暖房対策


写真:高断熱高気密住宅での空気の流れ
出典:有限会社 エッグカンパニー

冷暖房対策については、吹き抜けになっている部屋をどのように対策するかがポイントになってきます。

冷房対策についてはシーリングファンの取り付けが、おしゃれでお勧めです。費用もピンキリですが、2万円代からの購入も可能です。

暖房対策については一番は「高断熱・高気密」の設計です。家の着工がまだなのであれば、選択肢として候補に入れてもいいかもしれません。リフォームすることも可能ですが、費用はやはりかさみます。比較的に楽な暖房対策を挙げるとすれば「床暖房」になるでしょう。

らせん階段から離れてみるのも1つ


写真:カツデンアーキテック/立体トラス階段「DEROUS」

ここまで読んで「らせん階段の設置は難しいかな…」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。そういう場合はいったんらせん階段から離れてみるのも1つです。

例えば、らせん階段と同等のデザイン性・採光性を持つ「スケルトン階段※2」の設置を検討してみるなど選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。

らせん階段は回り階段ということから、大型家具の搬入が難しいわけですが、スケルトン階段であればストレート階段やUターン階段など複数のバリエーションがあります。デザイン性を兼ね備えつつ、利便性についてはらせん階段以上です。興味がある方はぜひ関連記事も読んでみてください。

関連記事:スケルトン階段(ストリップ階段)とは?種類や価格、メリット・デメリットについて解説
※2 スケルトン階段:階段の骨組みと段板のみで作られている階段のこと。別名「ストリップ階段」「シースルー階段」

まとめ


写真:カツデンアーキテック「Modelia シースルーらせん階段」

今回は『らせん階段を設置して「後悔」した人たちの理由トップ3』をテーマにご紹介してまいりました。

やはりどんな物にもデメリットはあるもので、らせん階段についてもデメリット部分があります。ただし、それ以上にらせん階段には「来客者をアッと驚かせる魅力」「流れるような芸術的フォルム」を持っているのも事実です。

デメリットを理解した上で、らせん階段を生活に取り入れる。らせん階段から離れて別の階段を検討する。いずれにしても今回登場した方々のように「後悔」だけはしないようにしたいものです。

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