


階段に手すりを後付けした方が良いのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。結論、安全性を高めるためにも、手すりを設置することをおすすめします。
本記事では階段に手すりを後付けした方が良い理由について解説します。また、手すりの種類や設置方法についてもまとめました。
本記事を読むことで、階段手すりに関する疑問を解決できるようになります。手すりの設置を検討している方はぜひお読みください。
階段に手すりを後付けすることは可能?
写真:カツデン/補助手すり
階段に手すりを後付けすることは基本的には可能です。
ただし、手すりを固定する箇所の壁には下地が必要です。下地がないと手すりが人の体重を支えることができず、すぐに取れてしまいますし、壁ごと剥がれてしまったり、落下して大怪我につながることも。
手すりを固定しなくてはいけない箇所に下地がない場合は、補強工事が必要です。リフォームで壁の一部を剥がし、下地を入れてから壁紙の補修を行う必要があります。
階段に手すりを後付けした方が良い理由
写真:カツデン/補助手すり
階段に手すりを後付けする場合リフォーム代がかかるため、後付けしようか迷っている方もいるかもしれません。しかし、基本的には手すりは付けた方が良いです。
手すりを後付けした方が良い理由は次の4つに分けられます。
- 現行の安全基準に合わせるため
- 踏み外したときの落下を防ぐため
- 高齢者が階段を昇りやすくするため
- 階段横からの転落を防ぐため
1つ1つの理由について詳しく解説していきます。
現行の安全基準に合わせるため
階段に手すりがないと現行の安全基準を満たすことができなくなってしまいます。
現在の建築基準法第25条によって「階段の少なくとも片側には手すりが必要」「手すりがない側には壁が必要」と定められています。手すりがない階段は法律違反になってしまうため、施工することができません。
ただ、この基準が設けられたのは平成12年からです。そのため、平成12年以前に建築された住宅の階段には、手すりがないことも多いです。
手すりがないまま放置しても法律違反にはなりません。ただ、現行の安全基準を満たしていないと危険が伴いますので、できれば設置することをおすすめします。
踏み外したときの落下を防ぐため
手すりは踏み外したときの落下を防ぐために必要です。階段は住宅の中で事故が起こりやすい場所のひとつですので、安全対策は抜かりなく行いたいです。
高齢者でなくても階段で滑ってしまうことはあります。階段の段板(足を乗せる板)が滑りやすい素材になっている場合や急いで昇り降りする場合は特に危険です。
手すりがあれば踏み外したときもとっさに捕まることができ、下まで落下することを防げます。下まで落下しなければ、大怪我は防げる可能性が高いです。
高齢者が階段を昇りやすくするため
手すりは高齢者が階段を昇りやすくするためにも必要です。足腰が衰えてきた高齢者は、片足を上げた状態だとバランスが取れなくなってしまいます。手すりに捕まれば階段でバランスを崩して転倒する可能性も下げられます。
また、体力が衰えてくると、階段を昇るだけでもかなり疲れてしまいます。手すりがあれば階段を昇る労力を減らすことが可能です。
高齢者の方が家族にいる場合はもちろんのこと、今後自分たちが高齢者になることも考えて手すりを設置しておくことをおすすめします。
階段横からの転落を防ぐため
手すりは階段横からの転落を防ぐためのものでもあります。
普通の階段の場合は両側に壁がありますが、オープン階段(シースルー階段)の場合は両側、あるいは片側に壁がなく、立ち眩みなどが原因で横から落下する危険があります。また、小さい子どもは階段で遊んでしまい、横から落下する可能性もあります
階段の手すりの種類
写真:カツデン/階段手すり
階段手すりには大きく分けて次の2種類があります。
- 壁付け手すり(補助手すり)
- オープン手すり
各種類について詳しく解説していきます。
壁付け手すり(補助手すり)
壁付け手すりは階段の壁に付けるタイプのことで、オープン階段(シースルー階段)のように壁がない場合を除いて設置することが可能です。リフォームで手すりを後付けする場合、こちらのタイプを選択する場合が多いと思われます。
壁付け手すりは木やスチールなどさまざまな素材から作られます。また、手すりのデザインもフラットバータイプや丸棒タイプまでいくつか種類があります。素材やデザインは、階段との相性や手すりがもっとも必要な人にとっての使いやすさで選ぶと良いです。
オープン手すり
もう1つがオープン手すりです。こちらは側面に壁がないオープン階段(シースルー階段)に取り付けるための手すりで、階段本体に固定します。壁がない階段は横から落下する危険もありますので、手すりを付けることをおすすめします。
オープン手すりも、さまざまな素材やデザインのものがあります。背が低い子どもでも使えるように横桟が入ったタイプや、アクリルパネルやガラスパネルが付いていて落下をより防止できるタイプもあります。
階段に手すりを後付けする方法
写真:カツデン/階段手すり
階段に手すりを後付けする方法は大きく次の2つがあります。
- 自分で取り付ける
- 専門家に依頼する
基本的には自分で取り付けるよりもリフォーム会社などの専門家に依頼することをおすすめします。1つ1つの方法について詳しく解説していきます。
自分で取り付ける
自分で手すりを取り付けることも一応可能です。ただ、よほどDIYが得意な方でない限りはおすすめできません。
自分で取り付けるメリットは費用を抑えられる点です。手すりの値段は、1メートルのまっすぐな形状の場合5,000〜50,000円程度であり、素材やデザインなどによって違いはあるものの、そこまで多くはかかりません。
デメリットは手間がかかる点です。まず、必要な道具を揃える必要があります。ちょうど良い大きさに切るためののこぎりや固定するための電動ドライバーが必要です。また、手すり同士を繋げるためのブラケットや手すりの端に取り付けるエンドホルダーも必須です。
更に、手すりを付けるには最初に下地探しを行わないといけません。下地探しは専用の器具を使う必要があり、慣れていないと大変です。また、そもそも下地がない場合は補強工事が必要であり、自分で取り付けることは難しくなります。
専門家に依頼する
2つ目はリフォーム会社などの専門家に依頼する方法です。基本的にはこちらをおすすめします。
専門家に依頼するメリットは手間がかからない点と、安全性が高まる点です。自分で設置すると、手すりが体重を支えきれずにぐらついてしまうこともあります。技術のある方に設置してもらった方が、安心して長く使えます。
デメリットは費用がかかる点です。といってもそこまで多くかかるわけでもなく、1階から2階を繋ぐ階段に手すりを設置する場合、相場は12万円〜程度になります。下地の補強工事が必要なら料金は上乗せされます。費用がかかるとはいえ手間や安全面を考えると、専門家に依頼した方がメリットが大きいと言えます。
階段の手すり後付けに利用できる補助金制度
写真:カツデン/階段手すり
階段手すりの後付けを専門家に依頼する場合、費用はそれなりにかかってしまいます。費用が気になる場合に利用を検討したいのが、補助金制度です。
階段の手すり後付けに利用できる補助金制度には大きく2種類があります。
- 介護保険制度
- 各市町村の助成金制度
国や自治体では、高齢者が安心して暮らせる家作りを支援する制度を設けている場合があります。このような制度を利用すれば、設置費用を大幅に減らせる可能性があります。
各補助金制度について詳しく解説していきます。
介護保険制度
1つ目は国が行っている介護保険制度です。介護保険制度は、高齢化社会や核家族化の進行などを背景に、社会全体で高齢者を支える目的として創設されたものです。
介護保険制度を活用すれば、高齢者が住みやすい住宅にするためのリフォーム代の一部が支給されます。階段手すりの取り付けにも基本適用されます。支給限度額は20万円の9割(18万円)となっており、自己負担額を大幅に下げられる可能性もあります。
対象者は要支援・要介護状態となった65歳以上です。また、末期がんや関節リウマチなどが原因で要支援・要介護状態となった40〜64歳も対象となります。その他、細かい条件が設けられているので、詳しくは「介護保険制度の概要」を参考にしてください。
参考:介護保険制度の概要
参考:介護保険における住宅改修
各市町村の助成金制度
2つ目は各市町村の助成金制度です。
たとえば千葉市では「高齢者住宅改修費支援サービス事業」というものがあり、高齢者が住む住宅のリフォームを行うための費用の一部を助成しています。
千葉市の制度の場合、市内在住の65歳以上の要支援・要介護者が対象になっており、手すりの取り付け、段差の解消などのリフォームを行う場合、最大で70万円までもらえます。
他にも様々な条件があり対象にならない可能性もありますが、対象になるならリフォーム代を大幅に減らすことが可能です。市町村によってはこのような制度が設けられていますので、住んでいる地域の自治体に問い合わせてみるのがおすすめです。
カツデンでは手すり単体の提供も行っています
カツデンは階段メーカーであり、シースルー階段をメインに提供していますが、手すり単体の提供も行っています。カツデンで提供する手すりは次の2種類です。
- 補助手すり
- 階段手すり
補助手すり
カツデンの補助手すりはスチール製で、形状バリエーションが豊富なのが特徴です。体重を預けられるフラットバータイプや、フラットバーと丸棒の良いところを兼ね備えている楕円タイプを提供しています。
また、安全面だけでなくデザイン面も優れているのが特徴です。金具が目立たないように配慮されており、シンプルでシャープな見た目が魅力的です。
本体色は全部で10種類あり、階段や壁紙に合ったものを選択できます。住宅のおしゃれ感を高めたい方にもおすすめです。
「補助手すり」の詳細・価格>>
階段手すり
カツデンではオープン階段(シースルー階段)向けの手すりも提供しています。こちらもスチール製で美しいデザインなのが特徴です。木製階段にもスチール製階段にも違和感なく取り付けることができ、空間にアクセントを加えることができます。
また、背の低い子どもでも握りやすいように横桟が入った手すりにすることも可能です。更に、落下を防止するためにガラスパネルを付けることもできます。
こちらも本体色は10種類あります。また、オプションで木笠木を被せることもでき、木笠木の色は6種類用意しています。木笠木を被せることでシャープな雰囲気に暖かみをプラスできますし、触れたときに温もりを感じることができます。
まとめ
本記事では階段の手すりを後付けすることについて解説しました。手すりを後付けするメリットや手すりの種類などがお分かりいただけたかとおもいます。
手すりがないと現行の安全基準を満たしていないので、基本的には付けることをおすすめします。特に高齢者がいる家庭は、階段での事故を防ぐためにも手すりは必要です。
高齢者の方がいる場合、介護保険制度や各市町村の助成金制度を活用できる場合もあります。活用できればリフォーム代を大幅に減らせるので調べてみることをおすすめします。
また、カツデンでは手すり単体の提供も行っています。壁付け手すり(補助手すり)とオープン手すりを両方とも提供しています。安全性はもちろんのこと、どちらもスチールで作られていてデザイン性も高いのが特徴です。
手すりの後付けを検討している方は、カツデン製品の購入もぜひご検討ください。