薪ストーブを部屋のどこに設置するか迷っているという方も多いのではないでしょうか。薪ストーブは一度設置すると変更が大変なので、慎重に場所を決める必要があります。
本記事では薪ストーブの設置場所は部屋のどこが良いか、について解説します。また、薪ストーブの煙突の設置方法や、薪ストーブを設置する際に考えるべきこと、などについてもまとめました。
本記事を読むことで、薪ストーブを安心して導入できるようになります。薪ストーブの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
薪ストーブの設置場所と部屋の間取りの考え方
写真:カツデン/薪ストーブ「HOMRA」
薪ストーブは部屋の間取りに合わせて設置する必要があります。部屋の景観が良くなることも意識しないといけません。更に部屋全体がしっかり暖まるかも考慮する必要があります。
薪ストーブの設置場所としては次の3つが考えられます。
- 部屋の中央
- 部屋の壁側
- 部屋の四隅
各設置場所のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
部屋の中央
1つ目は部屋の中央に設置するパターンです。暖房器具は中央に設置する方が、基本的に効率は良くなります。薪ストーブも中央に設置することで、炎の熱が360度広がるので、部屋が均等に暖まります。
部屋の中央に設置するデメリットは、生活の邪魔になってしまうことです。毎回薪ストーブから回り込んで移動しないといけなくなります。また、子どもがいる場合、リビングを走り回って薪ストーブにぶつかってしまう危険もあります。
加えて、中央に設置すると部屋の景観を損ねてしまう可能性があります。中央に設置する場合、薪ストーブがリビングの主役になることを意識してデザインを選択しましょう。
部屋の壁側
2つ目は部屋の壁に沿って設置するパターンです。中央に置く場合と違い、生活の邪魔になりにくいのがメリットです。また、薪ストーブが目立ちすぎるのも避けられます。
デメリットは、反対側の壁側が寒くなる可能性がある点です。広い部屋に小さい薪ストーブを設置する場合、部屋全体が暖まるとは限りません。そこで、反対側にはテレビや家具類を設置して、暖めなくても良いようにするのがおすすめです。
部屋の四隅
3つ目は部屋の四隅に設置するパターンです。四隅に置くのがもっとも生活の邪魔にならないと言えます。ただし、熱効率は1番落ちてしまうことになります。
四隅に置くなら本体を部屋の中央に向けることで、少しでも熱効率をアップさせましょう。また、上部にシーリングファンを取り付けて、暖かい空気を循環させるのもおすすめです。
吹抜けの間取りで薪ストーブを設置するポイント
写真:薪ストーブ × 吹き抜け × 主婦動線『カジュアルシックな家』
ネット出典:都田建設
吹抜けとは、上下階が繋がっている間取りを指します。吹抜けは開放感がメリットである一方、寒いと感じやすいのがデメリットです。暖かい空気は上に、冷たい空気は下に集まります。薪ストーブによって暖められた空気も2階に昇ってしまいます。
そのため、できれば吹抜けのない箇所に薪ストーブを設置したいです。天井がある場所なら、熱が2階に直接昇らず、部屋を循環してくれます。
吹抜け部分に設置するならシーリングファンを使いましょう。シーリングファンがあれば、暖かい空気が上で留まらず循環するようになります。シーリングファンはメンテナンスが大変ですが、見た目がおしゃれで吹抜けに設置すると存在感があるのでおすすめです。
逆に、吹抜けがあるからこそ薪ストーブを選択するという考え方もあります。エアコンよりも効率的に暖められるため、吹抜け+エアコンよりも、吹抜け+薪ストーブの方が快適な温度を保つことができます。
薪ストーブの煙突も間取りに合わせて設置する
写真:薪ストーブは煙突が重要です
ネット出典:ホンマ製作所オンラインショッピング
薪ストーブの煙突は重要な役割を担っています。煙突の役割は次の2つです。
- 薪を燃やす際に出る煙を屋外に排出するため
- 外からの空気を送り込んで燃えやすくするため
薪ストーブの煙突をどのように設置するかで、煙突としての性能が変わってきます。設置方法は大きく分けて次の2つです。
- 屋根出し
- 壁出し
各設置方法のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
屋根出し
「屋根出し」とは煙突を上に真っ直ぐ伸ばし、そのまま屋根を突き破って設置する方法です。住宅の間取り的に問題がないなら、「壁出し」よりも「屋根出し」がおすすめです。
煙突は真っ直ぐな方がドラフト(煙の抜け)が良くなり、薪ストーブの燃えが良くなるためです。また、形状がシンプルな分、煤が溜まりにくく、メンテナンスが楽になります。
ただし、「屋根出し」にすると煙突が2階の空間を通ることになります。そのため、煙突が邪魔になってしまう可能性があります。吹抜けに設置する場合や真上が物置の場合などは、煙突が邪魔にならないのでおすすめです。
壁出し
「壁出し」とは煙突をまず横に伸ばし、壁を突き破ってそこから上に伸ばす設置方法です。住宅の間取り的に屋根出しだと邪魔になってしまうなら、「壁出し」がおすすめです。
ただし「壁出し」の場合、曲がる箇所に煤が溜まりやすいのが難点です。また、屋根出しに比べるとドラフトが弱くなってしまいます。加えて、煙突の見た目もすっきりしなくなります。また、設置工事費も「壁出し」の方が高くなりがちです。
その他薪ストーブを部屋に設置する際に考えること
写真:薪ストーブ・暖炉
ネット出典:アクティブ・アート
その他、薪ストーブを部屋に設置する際に考えておきたいことを紹介します。薪ストーブを設置する前に、次の4つをどうするか考えましょう。
- 薪の調達方法
- 薪の保管方法
- 薪ストーブの準備方法
- 薪ストーブのメンテナンス方法
これらについて考えておかないと、設置後に後悔する羽目になります。薪ストーブに対する漠然とした憧れだけで導入するのではなく、導入後に生活がどのように変化するかイメージし、これら4つのやり方を固めておく必要があります。
1つ1つ考えておくべきことについて詳しく解説します。
薪の調達方法
まず考えないといけないのが、薪をどうやって調達するかです。薪ストーブは予想以上に多くの薪を消費しますので、大量に購入する方法を考えないといけません。
薪を調達する場合、専門店などから購入するのが一般的です。専門店ではすでに割られ乾燥も完了している薪を購入できます。専門店で購入すれば、自分で薪割りなどをする必要はありません。ただし、値段はその分高くなっています。
伐採された直後の原木を購入し、自分で薪を作る方法もあります。原木をチェーンソーで小さく切り、斧で薪割りを行った後、乾燥させる必要があります。乾燥には半年から1年程度かかります。かかる手間は膨大ですが、その分安く抑えることが可能です。
薪割りなどの作業を家族と一緒に楽しめるなら、原木を購入するのもおすすめです。ただ、体力的に薪の準備が厳しくなってきたり、面倒になってしまったりすることもあるので、その場合は無理せず乾燥した薪を購入しましょう。
薪の保管方法
薪の保管場所についてもあらかじめ決める必要があります。
薪は雨ざらしになる場所に保管してはいけません。虫を寄せ付ける原因になったり、カビが生えてしまったりするためです。できるだけ日当たりが良く、風通しも良い場所を選びましょう。
また、地面に直接置くのではなく、薪棚などを使って底上げすることも大切です。地面と密着させると湿気が溜まり、やはりカビなどの原因になります。
薪ストーブの準備方法
薪割りや点火準備を家族の誰が行うのか、どの時間帯に行うのか、なども話し合っておく必要があります。薪割りは体力を消耗するので、協力し合うことが大切です。また、子どもにもやらせる場合、怪我をしないように近くで大人が見ている必要があります。
薪ストーブのメンテナンス方法
薪ストーブのメンテナンス方法についても、話し合っておくことをおすすめします。薪ストーブ本体には煤が多く溜まります。また、周辺も煤で汚れてしまいます。定期的に掃除しないと、せっかく薪ストーブを導入したのに、心地よく使えなくなります。
また、薪ストーブの煙突は必ず掃除しないといけません。煙突に煤が溜まると、引火して火事になる可能性もあるためです。利用頻度が少なくても、最低年に1回は行いたいです。
煙突掃除は自分でやると重労働になるうえに危険も伴います。そのため、専門業者に頼むのがおすすめです。くらしのマーケットなどのサイトで、業者に依頼ができます。
薪ストーブには設置の手間に見合うだけのメリットがある
写真:ペレットストーブ・薪ストーブのCRAFTMAN
ネット出典:石村工業株式会社
薪ストーブの設置は確かに大変ですし、コストもかかります。しかし、薪ストーブには設置・運用の手間に見合うだけのメリットがあります。
具体的なメリットは次の4つです。
- 他の暖房器具よりも暖かい
- 炎を見ることでリラックスできる
- 製品によっては料理にも使える
- 使用する際の手間を楽しめる
このようなメリットがあるため、薪ストーブは近年人気が高まっています。1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
他の暖房器具よりも暖かい
薪ストーブは電気代が一切かからないのにも関わらず、他の暖房器具より暖かくなりやすいです。そのうえ、電気ストーブなどにはない自然で優しい暖かさがあります。ピリピリと痛いような感じがなく、包み込むような暖かさを感じられます。
ただし、薪ストーブは暖まるまで時間がかかってしまいます。そのため、寒い地域に住んでいる場合は床暖房など他の器具を併用するのもおすすめです。
炎を見ることでリラックスできる
薪ストーブの炎にはリラックス効果もあります。炎の揺らぎは「1/fゆらぎ」と呼ばれており、人間が心地よいと感じるリズムになっています。潮の満ち引きなどもこのリズムです。
薪ストーブの炎を見ながら、優雅にコーヒーや夕食を楽しんだり、家族でゆっくり過ごしたりできます。また、夜も良く眠れるようになります。
製品によっては料理にも使える
薪ストーブは製品によっては天板の上で料理することも可能です。
薪ストーブで料理することで、非日常感を味わうことができます。また、薪ストーブで作った煮込み料理は、肉や野菜がトロトロしておいしくなります。更に、オーブンが付いているタイプの薪ストーブなら、パンやピザをカリッと焼くことが可能です。
使用する際の手間を楽しめる
薪ストーブで暖を取るのは確かに手間がかかります。しかし、薪割りや点火作業、煙突のメンテナンスなどを楽しめる人にとってはむしろメリットになります。
薪割りなどは良い運動にもなりますし、体も暖まります。自給自足をしているという満足感も得ることが可能です。
無理のない範囲で楽しみながら行うのが、薪ストーブ生活を続けるコツです。
カツデンの薪ストーブ『HOMRA』は設置後の移動が容易
カツデンは階段メーカーですが、薪ストーブも提供しています。『HOMRA』はカツデンの階段メーカーとしての金属加工技術を活かして開発された薪ストーブです。
機能性とデザイン性の両立を実現しているのが強みです。『HOMRA』は燃焼室や天板など、各パーツを細かく分解できます。そのため、他の薪ストーブよりも設置後の移動が簡単です。万が一設置場所に失敗した場合もやり直しができるので、安心して設置できます。
また、1つのレバー操作で、1次・2次燃焼用空気を同時に調整できるのも特徴です。レバー操作だけで薪ストーブの温度を調整できます。薪を増やすことで温度調整する必要がなく、薪ストーブの使用が面倒に感じてしまうことがなくなります。
『HOMRA』は透明度の高い耐熱強化ガラスを使用しており、更にガラス窓が大きいため、中の炎の様子をしっかり見られます。炎が揺らぐ様子を見ながら、リビングでリラックスして過ごせます。
このように『HOMRA』には他の製品にはない多くのメリットがあります。薪ストーブの選択に悩んでいる方は、ぜひ『HOMRA』も検討してみてください。
まとめ
本記事では薪ストーブの設置場所について解説しました。薪ストーブは部屋のどこに設置するのが良いか、お分かりいただけたかと思います。
薪ストーブを部屋のどの位置に設置するかは重要です。中央に設置するのがもっとも熱効率が良いですが、生活の邪魔になる場合もあります。壁際に設置する場合、熱効率は悪くなりますが、生活の邪魔にはなりにくいです。
また、薪ストーブの煙突の形状も住宅の間取りに合わせて決める必要があります。基本的には「屋根出し」の方がドラフトが良くておすすめです。ただ、間取り的に煙突が邪魔になってしまう場合は、「壁出し」も検討しましょう。
カツデンの『HOMRA』はパーツを細かく分解することができ、他の製品に比べ設置後に移動が容易なのが特徴です。どの製品を買うか悩んでいる方は『HOMRA』もおすすめです。