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2025.09.10 コラム

ビルトインガレージは後付けはできる?費用や建ぺい率、注意点を解説!

この記事の監修

二級建築士 一級建築施工管理技士/課長 紀熊
二級建築士 一級建築施工管理技士/課長紀熊

ビルトインガレージを今の住居に後付けしたいが、できるのか分からないという方もいるのではないでしょうか。後付け費用なども気になる方が多いかと思われます。

本記事ではビルトインガレージの後付けについて解説します。ビルトインガレージを後付けする際の費用や注意点についてまとめました。

本記事を読むことで、ビルトインガレージの後付けに関する疑問点を解消できます。ビルトインガレージの後付けを検討しているという方はぜひ参考にしてください。

ガレージとはそもそも何か?


写真:ガレージ ガレーディア[GRN]
ネット出典:イナバ物置

ガレージとは自動車やバイクを駐車するための建物を指します。一般的にガレージは住居とは別に独立して設置しますが、住居内に設置することも可能です。住居内に設置する場合、ビルトインガレージと呼ばれることもあります。

ガレージを後付けするメリット

ガレージを後付けすることで、車を置くスペースを住居内に取り込み、外観をすっきりさせることができます。加えて、ガレージがあった方が、車を大切に守ることが可能です。

ガレージがあれば車が雨風によって劣化する心配がありません。メンテナンスや買い替え頻度を減らすことが可能です。また、シャッターを付けられるので防犯性も高められます。

更に、ガレージは趣味スペースや家族の憩いの場、収納場所としても活用できます。設置費用こそ多くかかるものの、その分生活が豊かになる可能性を秘めているのがガレージです。

ガレージとカーポートの違い

ガレージはカーポートと違って、屋根と壁があります。3方向以上が壁に囲まれており、更に入口にはシャッターを付けられるため、横殴りの雨から車を守ることが可能です。一方でカーポートは屋根と柱のみで構成されており、横殴りの雨から車を守ることはできません。

また、ガレージは建物になっているため、趣味スペースや収納場所としても活用できます。カーポートはあくまで駐車スペースとして使うことが多いです。

ただし、設置費用に関してはカーポートの方が安いです。設置費用をどうしても抑えたいという方は、カーポートを検討してみるのも手です。

ガレージの種類


写真:スタイルコート
ネット出典:LIXIL

ガレージには大きく分けて次の2種類があります。

  • 独立型ガレージ
  • ビルトインガレージ

ひとつひとつの種類について詳しく解説します。

独立型ガレージ

独立型ガレージは、住居とは別の場所に設けられたガレージを指します。敷地に余裕があるなら、現在の駐車スペースに独立型ガレージを設置することが可能です。

独立型ガレージを設置する場合、住居のリフォームは不要になります。そのため、ビルトインガレージに比べれば低コストでの設置が可能です。

ビルトインガレージ

ビルトインガレージは住居と一体となったガレージを指します。

ビルトインガレージはデザイン性の高さや、車から玄関までの動線の短さから人気があり、注文住宅を建てる際にビルトインガレージを設置する方も多くいます。

すでに設計が完了している建売住宅の場合、ビルトインガレージが備わっていることは少ないです。しかし、建設された建売住宅にガレージを後付けすることは可能です。

ガレージを後付けする場合、1階部分の大規模なリフォームが必要になります。場合によっては、建物の補強工事や、1階部分の変更に伴う他の階の間取り変更も必要です。

ガレージの後付け費用はどのくらい?


写真:高級感漂うビルトインガレージ
ネット出典:アイコットリョーワ

ビルドインガレージの後付け費用相場は、どの程度住宅をリフォームするかによっても大きく異なるので、一概には言えません。ここでは参考までに、独立型のガレージを設置する場合の費用(ガレージ本体+工事費)を紹介します。

エクスショップ(ガレージなどの住宅製品のネット販売を行っているサイト)を参考に、独立型ガレージの料金帯についてまとめました。こちらはガレージ本体+工事費の料金です。

ガレージの料金帯(工事費込の価格・税込) 件数
50〜100万円 49件
100〜150万円 72件
150〜200万円 51件
200〜250万円 25件
250〜300万円 2件
300万円〜 40件

※2025年3月1日時点

参考:エクスショップ 車庫・ガレージ

100万円以下のガレージはほとんどがバイク用です。車用のガレージに関しては、おおよそ工事費込みで100万円〜250万円程度になることが多いです。300万円以上のガレージも40件ありますが、この料金帯にあると大型ガレージや豪雪地型ガレージが多くなります。

ビルトインガレージを後付けした事例と費用

ビルトインガレージを後付けした事例とかかった費用について、SUUMOに掲載されているリフォーム事例を参考に解説します。

1つ目は、建物の1階の工場部分をビルトインガレージに変更し、入口部分の段差をスロープにした事例です。リフォーム費用が164万円、工期は10日間となっています。このような一部分のみのリフォームである場合、費用は安く済む場合が多いです。

参考:東京都 Yさんのリフォーム事例

2つ目は、1階の倉庫をビルトインガレージに変更するのに加え、2階の和室をLDKに変更、更にキッチンの場所変更や3階の和室を寝室に変更した事例です。このような大規模なリフォームでは、費用が3,400万円かかっています。

参考:京都府 Oさんのリフォーム事例

ガレージの設置には固定資産税はかかる?

独立型ガレージであってもビルトインガレージであっても、固定資産税は基本的にはかかります。固定資産税とは、所有する固定資産(建物)に対してかかる税金のことです。ガレージは建物であるとみなされるため、固定資産の対象になります。

建物かどうかの基準は、原則として不動産登記規則第111条の規定に準じます。不動産登記規則第111条では「建物は、屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、地に定着した建造物であってその目的とする用途に供し得る状態にあるもの」と規定しています。

ガレージには壁・屋根があり、かつ敷地に固定されており、目的に応じて利用できる状態になっているので建物に分類されます。

参考:固定資産税にかかる家屋の評価について

建ぺい率の計算方法について

独立型ガレージを設置したり、ビルトインガレージの設置に伴って住居の床面接が増えたりする場合に必要となる知識が建ぺい率です。

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合のことです。敷地の何%まで建物に使って良いか、建ぺい率の上限が市町村によって定められています。

ガレージを設置する場合も、建ぺい率の上限を厳守しないといけません。たとえば、市町村の建ぺい率が50%で、所有する敷地の面積が200㎡だった場合、200㎡×50%=100㎡まで建物(住宅やガレージなど全建物)に使用可能ということです。

市役所の都市計画課などに問い合わせ、建ぺい率を確認してみることをおすすめします。

ビルトインガレージの後付け費用を抑えるポイント


写真:ガレージシャッター 手動式 内部付タイプ
ネット出典:エクスショップ

ビルトインガレージの後付け費用をできるだけ抑えたい方もいるかと思います。そこで、後付け費用を抑えるポイントを2つ紹介します。

  • シンプルでコンパクトなガレージにする
  • 複数社に見積もりを依頼する

ひとつひとつのポイントについて詳しくみていきましょう。

シンプルでコンパクトなガレージにする

シンプルなデザイン・機能のビルトインガレージにすれば費用を抑えられます。たとえば収納スペースをなくす、シャッターをなくす、などです。シャッターに関してはステンレスやアルミから素材をスチールに変更することでも費用を抑えられます。

また、幅を狭くすればその分費用を抑えることは可能です。今後大きい車に乗り換えるプランもなく、特にガレージ内を駐車目的以外で使わないという場合、そこまで幅を広くしなくて済む場合もあります。

ただし、機能を減らしたり幅を狭くしたりすれば、当然使い勝手は悪くなってしまいます。何なら妥協しても良いのかよく考えたうえで、費用を抑えることが重要です。

複数社に見積もりを依頼する

複数のリフォーム会社に見積もりを依頼するのも、費用を下げるポイントです。複数社に見積もりを依頼すれば、適正価格がどの程度なのか理解でき、交渉もしやすくなります。

ビルトインガレージを後付けする際の注意点


写真:ビルトインガレージのある家
ネット出典:三和建設

その他、ビルトインガレージを後付けする際の注意点について解説します。注意点は次の3つです。

  • 生活動線を考慮する必要がある
  • 騒音対策を考えておく
  • 排気ガスがこもらないように対策する

これらを意識して設置しないと、設置後に後悔する可能性もあります。ガレージはカーポートと違って設置が大変なうえに、一度設置すると取り外しは困難ですので、慎重に検討することをおすすめします。ひとつひとつの注意点について詳しくみていきましょう。

生活動線を考慮する必要がある

ビルトインガレージを後付けする場合は生活動線を考慮する必要があります。リフォームして間取りが変わった結果、家族の生活が不便になってしまう可能性もあるためです。

たとえば、ビルトインガレージによって1階の生活スペースが減り、2階にリビングを設置するケースがありますが、2階リビングだと昇り降りが大変になる可能性があります。

家族に高齢者がいる場合は特に気をつけましょう。場合によっては、狭くても1階をリビングにした方が良いこともあります。もしくは、費用はかかりますがホームエレベーターを設置するのも手です。

騒音対策を考えておく

ビルトインガレージを後付けする場合、騒音対策も考えておくことが大切です。ガレージがすぐ隣にあると、夜のエンジン音やシャッター音がうるさくて睡眠の妨げになることがあります。寝室はガレージから離すことも検討しましょう。

シャッター音に関しては近隣住民の迷惑になる恐れもあります。近隣住民に気を遣う必要がある場合は、音が静かな電動シャッターを選ぶのもおすすめです。

排気ガスがこもらないように対策する

排気ガスによってガレージの壁やシャッターが汚れてしまうこともあります。また、排気ガスが住居スペースまで来てしまうこともあります。排気ガスの臭いで不快に感じるだけでなく、一酸化炭素中毒になる危険もあるので対策が必要です。

簡単にできる対策としては、大型の換気扇を設置したり換気扇の数を増やしたりすることが挙げられます。換気力を高めれば、排気ガスがこもらないようになります。

そもそもガレージの後付けはおすすめできる?


写真:足利市|広々ビルトインガレージのある平屋
ネット出典:第一住宅

ここまで、ガレージの後付け方法について解説しましたが、そもそもガレージの後付けは難しい条件をクリアしなくてはいけない、ということに注意する必要があります。

まず、建物内に車を入れるだけのスペースを確保しないといけません。居住スペースを削る必要がありますし、リフォーム費用も多くかかります。また、居住スペースに排気ガスが入らないようにするために、居住スペースとガレージをリフォームで区切る必要があります。

また、ガレージを後付けするのはリスクもあります。居住スペースを減らすことになるため、生活が不便になったり、家族がくつろげる空間が減ったりする恐れがあります。また、居住スペースとガレージを区切ったとしても、隙間があると排気ガスが入ってくる可能性もゼロではありません。

次の3つすべてに該当するなら、ガレージの後付けを検討する価値があると言えます。

  • 居住スペースが今よりも狭くなっても問題ない
  • リフォーム費用が多くかかっても良い
  • ガレージ後付けに関するリフォーム実績のある業者を見つけられた

リスクなどを考えると、基本的にはガレージの後付けはおすすめしません。新居を建てる時点で、ガレージを設置するかどうかをしっかり検討することが大切です。

カツデンのカーハウス『CARKUREGA』もおすすめ

ガレージの後付けは費用が多くかかりますし、居住スペースを削らなくてはいけないデメリットもあります。

「住宅のリフォームはなしで、もっと手軽に駐車スペースを設けたい」という方もいるかと思います。そのような方には、カツデンのカーハウス『CARKUREGA』もおすすめです。

『CARKUREGA』はガレージとカーポートの良い点を取り入れているのが特徴です。ガレージよりも手軽に設置できるのに加えて、デザインに開放感があります。それでいて、カーポートと違って簡素なイメージもなく、存在感があるのが強みです。

『CARKUREGA』のデザイン性を高めている理由の1つに、柱があります。多くのカーポートと違って柱はスチールでできています。スチールはアルミの3倍程度の強度があるため、細くてスタイリッシュなデザインにすることが可能です。

また、バリエーションが豊富で、住宅のイメージに合わせやすいのも魅力です。屋根の形状は、フラットと切妻屋根の2種類があります。破風材はスチール・ウリンから選択可能です。スチールは5色のバリエーションがあります。屋根材の色も3種類のカラーを用意しています。

『CARKUREGA』にはガレージにはない魅力も多くありますので、ぜひご検討ください。

製品紹介 詳細
CARKUREGA | KATZDEN

まとめ

本記事ではビルトインガレージの後付けについて解説しました。

ビルトインガレージを後付けする場合、住居の大規模なリフォームが必要になる可能性もあります。1階部分だけでなく、他の階の間取りも変更しないといけない場合もあり、費用が多くかかってしまう可能性もあるので注意が必要です。

とはいえ、ビルトインガレージを設置すると乗り降りが楽になったり、愛車を部屋から眺められるようになったりとさまざまなメリットがあります。家族の生活を大きく豊かにする可能性もあり、多くの費用をかけても後悔することなく、むしろ満足できる場合もあります。

ガレージが合わないと感じる方は、カツデンのカーハウス『CARKUREGA』を検討してみることをおすすめします。『CARKUREGA』は開放感があったり、設置が手軽だったりと、ガレージにはない魅力も多くあり、こちらの方が相性が良い可能性もあります。

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