皆さん、こんにちは。カツデンの編集部です。
新居の階段はオープン階段にしようと思っているものの、「設置費用がどの程度かかるか分からず不安」という方は多いのではないでしょうか。オープン階段は一般的な階段と比べると費用が高くなることがほとんどですが、費用を抑える方法もあります。
本記事ではオープン階段の設置費用について解説します。設置費用をできるだけ安くするポイントや、費用以外に考えるべきポイントなどについてまとめました。
本記事を読むことで、オープン階段を購入すべきか判断できるようになります。オープン階段に興味がある方はぜひ参考にしてください。
オープン階段とは?
写真:カツデン/片持ち階段「DANDEL」
オープン階段は、足を乗せるための段板と骨組みのみで構成された階段を指します。段板と段板の間を繋ぐ蹴込み板がないのが特徴です。設計士やメーカーによってはシースルー階段やスケルトン階段、ストリップ階段と呼ばれることもあります。
蹴込み板がある一般的な階段は箱階段と呼ばれています。箱階段の場合、下をトイレや物置きなどの部屋として活用することが可能です。一方でオープン階段の下は、そのような活用ができません。オープン階段はあえて下に何も設けず、開放感を出すのが目的です。
オープン階段はデザイン性が高いため、玄関ホールよりもリビングに設置することが多いです。リビングに設置することで、住宅のおしゃれ感を高めることができます。
オープン階段の導入は費用がかかる?
写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」
オープン階段はデザイン性の高さから人気を集めていますが、費用はどの程度かかるのか気になる方は多いでしょう。オープン階段は箱階段に比べると、設置費用が高くなることが多いです。製品にもよりますが、100万円以上かかることも多くあります。
オープン階段は蹴込み板がなくても十分な強度があるように作らないといけません。その分工数が増えてしまいます。また、オーダーメイドで作られることが多かったり、細部のデザインまで配慮しないとデザイン性を十分に活かしきれないことから、こだわって作られることが多いのも、費用が高くなる理由です。
とはいえ、コストだけを見て階段を決めてしまうと、後で後悔することもあります。階段は毎日使うものですので、デザイン面にこだわることも大切です。コスト面とデザイン面の両方を考慮したうえで、我が家にとって最適な階段を選択しましょう。
セミオーダーとフルオーダーの違い
階段を決める際にまず考えるべきなのが、セミオーダーとフルオーダーのどちらにするかです。どちらを選ぶかで設置費用が大きく変わります。
セミオーダーはあらかじめ用意された製品を、間取りに合わせて階高や掛け幅、形状などを変更していくスタイルです。1から階段を作るわけではないため、ある程度は費用を抑えることができます。
フルオーダーは完全に1から設定・作成を行うスタイルです。すでに用意された製品の規格に縛られることなく、細かいデザインを自由に決めることができます。ただし1から作るわけですから、費用は高額になってしまいます。
費用を抑えたいなら、セミオーダーをおすすめします。先ほど、コスト面とデザイン面を両方考慮すべきと解説しましたが、フルオーダーだとデザイン面に比重が寄りすぎてしまうことも多いです。セミオーダーの方がバランスは取りやすいと言えます。
オープン階段の費用
写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」
オープン階段の具体的な費用相場について解説します。ここでは代表的な3つの階段メーカーの製品(セミオーダータイプ)を例に、どの程度費用がかかるのかみていきます。
- カツデン(ObjeA)
- AIネクスト(ユニ・クール)
- LIXIL(Fis)
ただし、今回紹介する設置費用はあくまで目安であり、見積もり後の金額は大きく変わる可能性もあります。
1つ1つの階段メーカーの製品について詳しく解説していきます。
カツデン(ObjeA)
カツデンはObjeAという製品を提供しています。ObjeAはスチールのオープン階段です。細くシンプルなデザインであり、ささら桁、手すり、段板を自由に組み合わせられることが特徴です。
ObjeAはささら桁(階段の両側にあり段板を支えているもの)のデザインを7種類から選ぶことができます。費用例は次のとおりです。
- セミクローズ:1,139,600円〜(税込)
- クローズ:1,166,550円〜(税込)
- オープン:1,195,150円〜(税込)
カツデンは費用こそ高めであるものの、品質が高く、施主からの評価も高いのが特徴です。
2021年度の顧客満足度アンケートでは、97%の方がデザイン性の高さを評価しています。
リビングに設置する前提だからこそ、他のどんな家具と比較しても見劣りしないために多大な労力をかけており、特に、溶接、仕上げ、塗装の美しさは軍を抜いていると自負しています。
さらに特徴的なのは、間取りに合わせて、形状や幅、高さなどを変更できるため、インテリアデザインの一部として空間に溶け込む点です。
繰り返しになりますが、階段メーカーを選択する際は費用だけでなく、デザイン性なども加味して総合的に判断することが大切です。
また、ささら桁だけでなく、手すりや段板など他の箇所のバリエーションも豊富です。
- 手すり:6種類
- 段板:6種類
- 形状:6種類
- 本体色:10種類
- 木製段板色:7種類
次に、当社以外にもスチール階段を製造しているメーカーを紹介します。
AIネクスト(ユニ・クール)
AIネクストは、ユニ・クールというスチールのオープン製品を提供しています。
ユニ・クールは、設置費用が安いのが特徴です。AIネクストは会社全体でローコストを追求しており、組織運営のスリム化や広報活動の最小化に取り組んでいます。
ユニ・クールは6種類に分かれています。各種類の費用相場は次のとおりです。
- style-SO:686,000円〜(税別)
- style-SS:783,000円〜(税別)
- style-SSC:811,000円〜(税別)
- style-SOC:736,000円〜(税別)
- style-SH150:791,000円〜(税別)
- style-SH180:846,000円〜(税別)
また、ユニ・クールの仕様を絞り込み、よりシンプルにすることで費用を抑えたUNI-COOL Eという製品も提供しています。UNI-COOL Eの費用相場は、650,000円〜(税別)です。
オープン階段をお求めやすい価格で提供し、かつデザイン面も高品質を維持しているのがAIネクストの特徴です。
LIXIL(Fis)
LIXILは、Fisというアルミ室内階段を提供しています。アルミは軽く錆びにくいのが特徴です。反面、スチールよりも強度が低く、同じ強度にするには3倍ほどの厚みが必要になります。どちらかと言えばアルミは屋外階段として使われることが多く、LIXILのように室内用を提供しているメーカーは貴重です。
Fisはささら桁はアルミ、段板は木で作られています。手すりに関してはアルミと木、どちらかを選択することが可能です。
また、手すりは3種類の形状から選ぶことが可能です。手すりの形状ごとの料金相場は、次のとおりです。(直階段かつ14段の場合の料金相場です)
- パネル1本ピッチタイプ:737,000円〜(税別)
- パネル2本ピッチタイプ:619,000円〜(税別)
- Ⅰ型格子タイプ:666,000円〜(税別)
手すり以外にも、階段の角度・形状や手すりの素材、本数などによって料金が細かく分かれていますので、詳しくはFisのカタログの規格価格表を参考にしてください。
オープン階段の費用を抑えるポイント
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA PREMIUM」
続いて、オープン階段のデザイン性を担保しつつ、費用をできるだけ抑えるポイントを紹介します。ポイントは次の3つです。
- シンプルな形状を選択する
- オプションを見直す
- 階段の素材を検討する
1つ1つのポイントについて詳しく解説していきます。
シンプルな形状を選択する
階段にはさまざまな形状があります。
- 直階段(ストレート階段)
- かね折れ階段(L字階段)
- 回り階段(U字階段・コの字階段)
- らせん階段(スパイラル階段)
費用を抑えたいなら直階段がおすすめです。階段の形状が複雑になると、費用が高くなってしまいます。また、直階段には荷物を持ったまま昇り降りしやすいというメリットもあります。
一方で、踏み外したときに1番下まで落ちて怪我しやすくなる、というデメリットもあります。踊り場を設けることで、ある程度は安全性を高めることが可能です。また、間取り的に直階段の導入が難しい場合もあります。
オプションを見直す
階段の導入費用を抑えたいなら、オプションも見直しましょう。製品によっては蹴込み板を付けたり、段板や手すりを特殊なデザインにしたりすることが可能です。また、ささら桁の角の部分にクッションを付けられたり、フラットライトを付けて足元を明るくできたり、といった安全性を高められるオプションも一部の製品にはあります。
オプションをつけすぎると費用が嵩んでしまいます。自分にとって本当に必要オプションだけを残すように、住宅メーカーや階段メーカーと相談することが大切です。「小さい子どもがいるので安全性を高めたい」など目的が明確なら、オプションを付けるのもおすすめできます。
階段の素材を検討する
階段はさまざまな素材から作ることができます。特に多く使われる素材は次の3つです。
- 木
- スチール
- アルミ
木はナチュラルな雰囲気が魅力的なのと、価格が安いのが特徴です。スチールの価格は木の3〜5倍ほどしますが、耐久性があるため細いデザインも選択しやすいのがメリットです。アルミも同じく木の3〜5倍ほどしますが、錆びにくく、独特な光沢を持つのが特徴です。
オープン階段はスチールで作る場合が多いです。スチールは細いデザインも選択できるため、オープン階段の採光性をより高めることができるうえに、シャープな雰囲気も魅力です。
ただ、スチールは木に比べると高価になることが多いため、費用を抑えたいなら階段の途中からスチールにする手もあります。一部だけスチールにしても、シャープな雰囲気は十分に出せます。
それも予算的に厳しいなら、手すりのみをスチールにするのもおすすめです。手すりは階段のパーツの中でも目立つため、手すりだけ変えてもスチールらしさを出すことができます。
オープン階段は費用がかかるがメリットも多い
写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA PREMIUM」
オープン階段は一般的な階段に比べると、費用が高くなりやすいのは確かです。しかし、一般的な階段にはないメリットも多くあります。オープン階段を設置すべきか迷っている方は、これらのメリットがあることも考慮して検討すると良いでしょう。
- 開放感がある
- 日当たりを良くできる
- 風通しが良い
なお、オープン階段をリビングに設置した場合を想定しています。
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
開放感がある
オープン階段は蹴込み板がなく、視線を遮るものがありません。リビングに設置しても開放感を削がないのが魅力です。むしろ視覚効果でリビングを広く見せることができ、より開放感を高めることが可能です。
開放感があると、リビングで気持ちよく過ごすことができます。また、家族が自然とリビングに集まるようになり、コミュニケーションも増えやすくなります。特に、子どもが思春期になると親子の会話が減ってしまいがちなので、コミュニケーションが増えやすい住宅にしておくことは大切です。
日当たりを良くできる
日当たりを良くできるのも魅力の1つです。オープン階段は2階の窓からの光を遮ることなく、1階へと届けてくれます。昼間は電気が不要になりますし、自然光によってリビング全体に暖かい印象を与えてくれます。
風通しが良い
風通しが良いのもオープン階段の魅力です。蹴込み板がないため、空気の循環を邪魔することがありません。効率的に換気することができます。毎日綺麗な空気を吸うことができると、気分も明るくなれます。
まとめ
本記事ではオープン階段の費用について解説しました。オープン階段の設置にはどの程度のお金が必要なのか、お分かりいただけたかと思います。
オープン階段は一般的な階段に比べると、費用がかかってしまいます。費用を抑えるには直階段を選択することや、階段の素材を検討することが大切です。
また、オープン階段にはデザイン性の高さや採光性の高さなどのメリットが多くあります。階段を設置する際は、費用だけでなくデザイン面も加味して決めることが大切です。階段は家族が毎日使うものですので、妥協せずに納得がいくものを選ぶことをおすすめします。