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KATZDENブログ
2023.11.11 コラム

スケルトン階段にして後悔したこととは?対処方法とメリットも解説!

この記事の監修

二級建築士/係長 高木 智加
二級建築士/係長高木 智加

皆さん、こんにちは。カツデンの編集部です。

新築の階段を憧れのスケルトン階段にしたい!と思うものの、いざ住んでみた後に後悔することがないか不安、という方も多いのではないでしょうか?たしかにスケルトン階段は設置にあたって注意すべき点もいくつかあります。

本記事ではスケルトン階段にした方がよく後悔することと、その対処方法について解説します。また、スケルトン階段のメリットやどんな方にスケルトン階段はおすすめなのか、についてもまとめました。

本記事はスケルトン階段を設置すべきかどうかの参考になるでしょう。スケルトン階段に興味のある方はぜひお読みください。

スケルトン階段とは?


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

スケルトン階段とは骨組みと段板のみで構成された階段を指します。一般的な家庭にある階段は、ささら桁というフレーム材、足を置くための段板、そして段板と段板の間を繋ぐ蹴込み板の3つで構成されています。スケルトン階段は蹴込み板がなく、段板と段板の間に隙間が空いています。

スケルトン階段はデザイン性や開放感の高さから人気を集めています。特に玄関ホールではなくリビングに階段を設置する場合、おしゃれ感を出すためにスケルトン階段にする方が多いです。また、蹴込み板がなく目線が向こう側まで通るため、「リビンクの開放感を高めたい」という理由で設置する人もいます。

なお、スケルトン階段は次のような呼ばれ方をすることもあります。これら3つも蹴込み板がない階段を指しているのですが、業界で呼び方が統一されていないのです。

  • ストリップ階段
  • シースルー階段
  • オープン階段

スケルトン階段にして後悔する理由と対処方法


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

スケルトン階段にした方がよく後悔することは、次の4つです。

  • 階段下を収納場所やトイレにできない
  • 設置費用が高い
  • 子どもが落下する危険がある
  • 下にホコリやゴミが落ちる

この4つはたしかにスケルトン階段のデメリットではありますが、対処方法もあります。1つ1つのスケルトン階段にして後悔する理由について、対処方法と合わせて解説しましょう。

階段下を収納場所やトイレにできない

スケルトン階段にする場合、階段下に壁を設けないため、下を収納スペースやトイレにすることはできません。

通常の階段の場合、階段下にドアをつけて収納スペースなどにすることが可能です。家のスペースに限りがある場合収納スペースにできないのは、マイナスと言えるでしょう。

一応スケルトン階段でも、階段下に収納棚を作ったり置いたりすることで収納スペースとして使うことは可能です。ただ、階段に合った収納棚を作るのも大変ですし、通常の階段の方が収納できる量も多いです。収納スペースを増やす、という観点から考えると、スケルトン階段を選ぶのはあまりよくないと言えます。

対処方法:他の活用方法を検討する

スケルトン階段の下は収納スペースにはできませんが、他にさまざまな活用方法が考えられます。たとえば、階段下をワークスペースとして活用することも可能です。また、テレビを置いてテレビルームとして使うこともできます。

大切なのは事前に活用方法を考えておくことです。活用方法が定まっていれば、階段下のスペースを持て余すことはありません。

なお、階段下を子どもの遊び場などにするのはやや危険です。子どもが階段に頭をつぶける可能性もありますし、階段から物を落として怪我をする可能性もあります。

設置費用が高い

スケルトン階段は設置費用が高いのも難点です。価格相場は30万円から、高いものは100万円を越えます。

スケルトン階段は蹴込み板なしで成り立つよう、強固な構造にしなくてはいけません。また、スケルトン階段を選択する方はデザイン重視の場合が多いため、あれこれこだわっているうちに高くなってしまうことも多いです。

階段は家の中でも存在感があるものなのでデザインを重視することは大切です。ただ、予算とのバランスを取ることも場合によっては必要でしょう。

対処方法:シンプルなデザインを選択する

予算に余裕がないけどスケルトン階段にしたい、という場合、シンプルな形状の階段にするのがおすすめです。

「直階段」と呼ばれるまっすぐな階段なら、比較的費用を抑えやすいです。逆に、途中で折れ曲がるかね折れ階段やUターンする回り階段は、費用が高くなりやすいです。

直階段は安いだけでなく、荷物を運びやすい、シンプルデザインなのでどんなリビングにも合わせやすい、などのメリットもあります。

子どもが落下する危険がある

スケルトン階段の場合、階段の横の隙間から子どもが落下する可能性はゼロではありません。特に小さい子どもがいる家庭では、階段が遊び場になっているケースもあります。

公園の遊具などに比べたらそこまで危険ではないのですが、とはいえ目を離した隙に子どもが階段で遊ばないか不安な方もいるでしょう。

階段横から落ちないように、手すりにパネルを付ける選択肢もあります。ただ、スケルトン階段の風通しの良さや採光性の高さを犠牲にしてまで付けるべきかは考えどころ。落下の危険性が高いのは子どもが小さいうちだけですので、もっと良い方法を検討したいです。

対処方法:安全ネットを付ける

おすすめは階段に安全ネットを付けることです。安全ネットなら5,000円程度で購入できます。また、子どもが大きくなったら取り外せば良いため、スケルトン階段のデザイン性を損ねる心配もありません。

下にホコリやゴミが落ちる

スケルトン階段の場合、下にホコリやゴミが落ちてしまう心配もあります。階段の段板にはホコリがすぐに溜まってしまうものです。階段下に大事なものを置く場合、ホコリが付着してしまう可能性があります。

特に階段の近くをキッチンにする場合は注意が必要です。階段のホコリが料理に入ってしまう可能性があります。ホコリやゴミが気になる方は対策が必要です。

対処方法:階段の近くをキッチンにしない

こまめに掃除を行うことは大切ですが、それでもどうしてもホコリは発生してしまうもの。おすすめはキッチンと階段を離れた位置に置いた間取りにすることです。キッチンと階段を離せばホコリが入る心配はありません。

また、吹抜けに階段を設置する場合、キッチンの匂いが2階にまで広がりやすくなってしまうので、そういう観点からもキッチンと階段を離すのはおすすめです。

階段をリビングに設置して後悔する理由と対処方法


写真:カツデン/シースルーらせん階段「Modelia」

スケルトン階段はおしゃれ感と開放感の高さからリビングに設置する場合が多いです。リビングに設置する場合、気をつけるべきことがいくつかあります。

リビング階段のよくある後悔理由としては次の3つが挙げられます。

  • スカートを履いていると下から見えてしまう
  • 暖房効率が落ちる
  • 家中に音が伝わりやすい

1つ1つの後悔理由について、対処方法と合わせて解説しましょう。

スカートを履いていると下から見えてしまう

リビングに階段を設置する場合、スカートを履いていると下から見えてしまう恐れがあります。家族だしそこまで気にしないだろうと思う方も多いかもしれません。ただ、お客さんが頻繁に来る場合、お客さんに気を使わせてしまう可能性があります。

対処方法:家の間取りを工夫する

家の間取りを工夫することで、この問題は解決します。お客さんが来ることが多い場合、来客スペースと階段の位置を離せば良いのです。

たとえば、階段をリビングの入り口付近に設置します。これならスカートを履く場合でも問題ありません。また、入り口付近に設置すれば、2階に上がるときにお客さんに気を使わなくて良いメリットもあります。

暖房効率が落ちる

リビング階段にすると暖房効率が落ちてしまう可能性があります。1階と2階を隔てるものがないため、エアコンの空気をリビングから逃してしまいやすいです。

最近の電気代の高騰により、「ランニングコストが高くなるのでは?」と心配される方がいるかもしれませんが、その点に関してはエアコンの性能が上がっており、間取りによって大きな差は生まれないようです。

また、最近の住宅は断熱性・気密性も上がっているので、意外と寒くはありません。とはいえ、寒い地域に住むのなら、暖房効率を高める対策をしておくに越したことはないです。

対処方法:家の断熱性・気密性を上げる

暖房効率を高めるには、家の断熱性・気密性をさらに上げる必要があります。

もっとも簡単な方法は家の窓を工夫することです。窓を少なめにした方が外の冷気を取り込まないでしょう。

ほかにも、床下や壁に断熱材を貼り付ける、窓のサッシを断熱性の高い製品にする、といった断熱性・気密性を上げる対策があります。

家中に音が伝わりやすい

階段をリビングに設置する場合、リビングのテレビや会話が2階まで聞こえてきてうるさいこともあります。

また、将来子どもが友だちを家に呼ぶようになるかもしれません。リビングが広い家には自然と友だちも集まりやすいです。たくさん集まると騒がしくなりますし、よその子だと注意もしにくいでしょう。

対処方法:各個室を防音ドアにする

おすすめの対策は、2階の各個室を防音ドアにすることです。防音ドアにはゴムパッキンが使用されており、音を遮断してくれます。

防音ドアの値段は5〜50万円と幅広いです。安いものは防音性能が低い場合も多いため、騒音対策を行うならある程度高いものを選択するのがおすすめです。

スケルトン階段を選択するメリット


写真:カツデン/シースルー階段「FRIS」

ここまでスケルトン階段にした方がよく後悔すること、について解説してきました。スケルトン階段の設置には注意しなくてはいけない点はいくつかあるものの、対処方法を事前に考えておけば問題ないことが多いです。

ここからはスケルトン階段を選択するメリットについて解説します。メリットは次の4つです。

  • 見た目がおしゃれ
  • 空間を広く見せられる
  • 光を遮らない
  • 階段以外の用途がある

これらのメリットに惹かれる方は特にスケルトン階段がおすすめです。1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。

見た目がおしゃれ

スケルトン階段のメリットは見た目がおしゃれなことです。蹴込み板がなく最小限のパーツのみで構成されているため、空間を引き締めてくれます。

スケルトン階段は美しいためリビングに設置することが多いです。リビングのインテリアを検討する際は、階段込みで考える楽しさが生まれます。階段と家具の色を黒で統一してかっこいい雰囲気にするなど、自由におしゃれを楽しめるでしょう。

ただし、スケルトン階段の製品によっては、バリエーションがあまり豊富ではなく、思い通りのデザインにできない可能性もあるので注意が必要です。

なお、カツデンの場合は、ささら桁・手すりの形状、段板の素材、本体・段板のカラーなどを多くのバリエーションから選択することができます。

空間を広く見せられる

スケルトン階段は空間を広く見せられるのもメリットです。リビングがそこまで広くない場合でも、スケルトン階段があれば開放感を演出することができます。リビングに開放感があると、家族も自然にリビングに集まるようになり、コミュニケーションも増えるでしょう。

スケルトン階段の開放感をさらに高めたいなら、吹抜けにするのもおすすめです。1階と2階が繋がっている吹抜けにスケルトン階段を設置すれば、縦にも広々とした感じになります。

光を遮らない

スケルトン階段は蹴込み板がない分、採光性にも優れています。特に吹抜けと組み合わせることで、2階の窓からの日差しがリビング全体を照らすようになります。リビングの雰囲気が明るくなり、毎日気持ちよく過ごせるようになるでしょう。

階段以外の用途がある

スケルトン階段は階段以外の用途があるのもメリットです。インテリアの一部としても機能しますし、猫を飼っている家庭ではキャットタワー代わりにもなります。他にも、雨の日に洗濯物を干すのにも使えますし、筋トレをする際に懸垂器具代わりとしても使えます。

スケルトン階段はこんな方におすすめ!


写真:カツデン/シースルー階段「ObjeA」

ここまで、スケルトン階段のメリット・デメリットについて解説しました。それらを踏まえ、スケルトン階段はどういった方におすすめなのかまとめました。

  • インテリアにこだわりがある
  • リビング階段を検討している
  • 多少費用がかかっても問題ない

これらに該当する方には特にスケルトン階段をおすすめします。

また、該当しない方も、本記事で解説したデメリットの対処方法を実践すれば、スケルトン階段を選択しても後悔しなくなります。

まとめ

本記事ではスケルトン階段にした方がよく後悔することと、その対処方法についてまとめました。スケルトン階段にはたしかにデメリットはいくつかあるものの、通常の蹴込み板がある階段と比べて優れた特徴を多く持っています。デメリットだけを気にしてスケルトン階段の設置を諦めてしまうのはもったいないと言えるでしょう。

特に、おしゃれを重視したい方やある程度予算に余裕がある方は、スケルトン階段にするのがおすすめ。開放感があり部屋を美しく彩ってくれるスケルトン階段は大変魅力的です。

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